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いつも一人でやってきてせいろの大盛りを注文されるお客様がいる。
年齢は40半ば。
実に盛大な音を立てて召し上がる。
蕎麦をお出しする側にとっては応援歌のような嬉しい音です。
この前の日曜日、午後遅い時間にまた一人で見えられた。
注文はいつものせいろ大盛り。
他にお客様が居なかったので、蕎麦をすする音が店中に響き渡る。
ニヤニヤしながら聞き入っていると、お会計の際こんなことを言われました。
『ここの蕎麦の茹で加減がいいんだ!僕みたいに思いっきりすすっちゃう人にはちょうどいいんだ。』
茹で方には細心の注意を払い10秒単位で調整しているので、本当に嬉しい褒め言葉でした。
蕎麦屋紹介の名著『もっと蕎麦屋で憩う』の著者故杉浦日向子さんによると、
ズズッと濁音の音を立てて蕎麦を食べるようになったのは、
ラジオが一般家庭に普及するようになってからだと言うのです。
噺家がラジオの落語の中で派手にすすって食べるのを聞いた一部の連中が、
『おっ、粋な食い方だねぇ~』と真似をしたのが始まりだというのです。
ホントかどうか分りませんが、蕎麦と落語が仲良しなのは確かです。
年齢は40半ば。
実に盛大な音を立てて召し上がる。
蕎麦をお出しする側にとっては応援歌のような嬉しい音です。
この前の日曜日、午後遅い時間にまた一人で見えられた。
注文はいつものせいろ大盛り。
他にお客様が居なかったので、蕎麦をすする音が店中に響き渡る。
ニヤニヤしながら聞き入っていると、お会計の際こんなことを言われました。
『ここの蕎麦の茹で加減がいいんだ!僕みたいに思いっきりすすっちゃう人にはちょうどいいんだ。』
茹で方には細心の注意を払い10秒単位で調整しているので、本当に嬉しい褒め言葉でした。
蕎麦屋紹介の名著『もっと蕎麦屋で憩う』の著者故杉浦日向子さんによると、
ズズッと濁音の音を立てて蕎麦を食べるようになったのは、
ラジオが一般家庭に普及するようになってからだと言うのです。
噺家がラジオの落語の中で派手にすすって食べるのを聞いた一部の連中が、
『おっ、粋な食い方だねぇ~』と真似をしたのが始まりだというのです。
ホントかどうか分りませんが、蕎麦と落語が仲良しなのは確かです。
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おかげさまで週末の時分どきには満席の状態が続いています。
きのう20日の日曜日、開店準備でバタバタしている11時少し前電話が鳴りました。
12時ごろ8名で予約をしたいとのこと。
11時半か1時過ぎに時間を変えていただけないかとお話したが無理とのご返事。
大変残念ながらお断りをせざるを得ませんでした。
ご予約を受け付けるということは、30分前からその分のお席を空けておくということです。
僅か12席の小さいこの店で週末の時分どき、3分の2のテーブルにご予約席の札を置くことはできません。
さぞかし気分を悪くされたのではないかと思っています。
なにとぞそんな事情をご理解をしてくださり、あらためてのご来店をお待ちしております。
18日の金曜日も急に暑くなったせいなのかお客様の切れ目が無く、
2時には蕎麦が無くなり売り切れ仕舞いとさせていただきました。
片付けを終えて翌日の仕込みの買い物に出ようと店を出たとたん、
1台の車がブーンと入ってきました。
見ると釧路ナンバーの車です。
降りてこられた方に蕎麦が無い旨を告げ謝りました。
わざわざ釧路からにの字の蕎麦を食べに来られたという。
本当に申し訳無かったが如何ともし難い。
写真だけ撮らせて下さいといわれ、
店の玄関の写真を撮ってお帰りになられた。
週末でも平日でも、できるだけ売り切れ仕舞いは避けたいと思ってます。
ただ、その日の汁の状況、その他の仕込みの食材の状況、
そして何より朝4時から起きて蕎麦を打ってる自分の体力の残り具合。
売り切れ仕舞いはいろいろな状況の限界だと、どうぞご理解ください。
『商い中』の札から『売り切れ仕舞い』の札に変えるとき、
店主の胸をよぎるのはやれやれと言う安堵感ではなく、
この後訪れるかもしれないお客様に『ゴメンナサイ』という気持ちでいっぱいなのです。
きのう20日の日曜日、開店準備でバタバタしている11時少し前電話が鳴りました。
12時ごろ8名で予約をしたいとのこと。
11時半か1時過ぎに時間を変えていただけないかとお話したが無理とのご返事。
大変残念ながらお断りをせざるを得ませんでした。
ご予約を受け付けるということは、30分前からその分のお席を空けておくということです。
僅か12席の小さいこの店で週末の時分どき、3分の2のテーブルにご予約席の札を置くことはできません。
さぞかし気分を悪くされたのではないかと思っています。
なにとぞそんな事情をご理解をしてくださり、あらためてのご来店をお待ちしております。
18日の金曜日も急に暑くなったせいなのかお客様の切れ目が無く、
2時には蕎麦が無くなり売り切れ仕舞いとさせていただきました。
片付けを終えて翌日の仕込みの買い物に出ようと店を出たとたん、
1台の車がブーンと入ってきました。
見ると釧路ナンバーの車です。
降りてこられた方に蕎麦が無い旨を告げ謝りました。
わざわざ釧路からにの字の蕎麦を食べに来られたという。
本当に申し訳無かったが如何ともし難い。
写真だけ撮らせて下さいといわれ、
店の玄関の写真を撮ってお帰りになられた。
週末でも平日でも、できるだけ売り切れ仕舞いは避けたいと思ってます。
ただ、その日の汁の状況、その他の仕込みの食材の状況、
そして何より朝4時から起きて蕎麦を打ってる自分の体力の残り具合。
売り切れ仕舞いはいろいろな状況の限界だと、どうぞご理解ください。
『商い中』の札から『売り切れ仕舞い』の札に変えるとき、
店主の胸をよぎるのはやれやれと言う安堵感ではなく、
この後訪れるかもしれないお客様に『ゴメンナサイ』という気持ちでいっぱいなのです。
5月の末からずっとぐずついていた天気が、先週の土曜日からやっと回復。
日曜日は20度を超える夏日となりました。
気温の上昇につれてお客様の数も増え続け、この前の日曜日と同じ35名様を記録。
暖かい蕎麦の注文が減り、冷たい蕎麦の出番が増えてきました。
その中でも割子蕎麦がまずまず好評です。
サイズは小さくても、割子は三つの蕎麦を作ることになります。
そのため他の蕎麦よりも如何に早く仕上げるかが肝心です。
注文が入るとまず、使うすべての具材の入った容器を作業台に並べ、
茹で上げて3個の器に入った蕎麦の上に、
二人掛かりですから、4本の手が交差しながら作っていきます。
蕎麦の量は湯で前160グラムと他と同じですが、
上に載ってる具の量が多いためか、
殆どのお客様がお腹いっぱいになられるようです。
てな訳で男性のお客様にもっと利用していただきたいと思ってます。
この間面白いお客様がおりました。
夕方5時ごろ、そろそろ夜の部の準備をしようとしていたところ、
紺のつなぎを着た30過ぎの男のお客様が、
『あぁ~!蕎麦食いてぇ~!蕎麦!蕎麦!蕎麦っ!!』と叫びながら入ってきました。
一瞬ちょっと身構えましたが、大丈夫なようなので注文を聞きにいくと、
『天ぷら蕎麦っ!エビが乗っかったヤツ!!』
よっしゃ!そんなに食べたいのなら、いっちょ気合を入れて作らせてもらおうじゃないの!と、
速攻でお出しするとあっと言う間に完食。
『あぁ~!美味かったよ!ごっそうさん!!』と勘定を払って出て行かれました。
きっと仕事が忙しくて昼飯を食べ損ね、
何を食いたい?そうだ蕎麦だよ!蕎麦蕎麦!!と頭の中が蕎麦モードになっていたんでしょうな。
作る側にとっては作りがいのあるお客様です。
どうぞまた叫びながらいらしてください。
お待ちしています。
日曜日は20度を超える夏日となりました。
気温の上昇につれてお客様の数も増え続け、この前の日曜日と同じ35名様を記録。
暖かい蕎麦の注文が減り、冷たい蕎麦の出番が増えてきました。
その中でも割子蕎麦がまずまず好評です。
サイズは小さくても、割子は三つの蕎麦を作ることになります。
そのため他の蕎麦よりも如何に早く仕上げるかが肝心です。
注文が入るとまず、使うすべての具材の入った容器を作業台に並べ、
茹で上げて3個の器に入った蕎麦の上に、
二人掛かりですから、4本の手が交差しながら作っていきます。
蕎麦の量は湯で前160グラムと他と同じですが、
上に載ってる具の量が多いためか、
殆どのお客様がお腹いっぱいになられるようです。
てな訳で男性のお客様にもっと利用していただきたいと思ってます。
この間面白いお客様がおりました。
夕方5時ごろ、そろそろ夜の部の準備をしようとしていたところ、
紺のつなぎを着た30過ぎの男のお客様が、
『あぁ~!蕎麦食いてぇ~!蕎麦!蕎麦!蕎麦っ!!』と叫びながら入ってきました。
一瞬ちょっと身構えましたが、大丈夫なようなので注文を聞きにいくと、
『天ぷら蕎麦っ!エビが乗っかったヤツ!!』
よっしゃ!そんなに食べたいのなら、いっちょ気合を入れて作らせてもらおうじゃないの!と、
速攻でお出しするとあっと言う間に完食。
『あぁ~!美味かったよ!ごっそうさん!!』と勘定を払って出て行かれました。
きっと仕事が忙しくて昼飯を食べ損ね、
何を食いたい?そうだ蕎麦だよ!蕎麦蕎麦!!と頭の中が蕎麦モードになっていたんでしょうな。
作る側にとっては作りがいのあるお客様です。
どうぞまた叫びながらいらしてください。
お待ちしています。
4月から始まった『蕎麦御膳・梅ほろろ』が好調です。
今までもずっとそうなんですが、
今回特に気を付けたのが『色』です。
一枚の絵を描くように、すべてのものを絵筆を使うようにお出ししたい、
そんな気持ちを込めて、蕎麦の一本一本まで神経の行き届いたお品にこだわってみました。
『わぁ~!綺麗い!!』お客様からその様な言葉が飛び出すとしめしめです。
どんなに美味しいものでも、見た目が美しくなければ味わうという『スィッチ』は『オン』になりません。
野菜の価格が高騰している今、ご家庭の食卓で色や形に気を使うことはなかなか出来ません。
だからこそお代を頂いて食べ物をお出ししている商売は、
身銭を切ってでも譲る事が出来ない一線があると思うのです。
蕎麦屋の必需品、軟白ねぎなんぞは安い時の2倍近くになってます。
毎週1、2回、仕込みの食材を買出しに行く度に溜息が止めどなく溢れてしまいます。
そんな中、2,3日前の新聞に地元の老舗蒲鉾店が異物混入の恐れ有りということで、
販売した製品の回収をするという記事が載っていました。
景気の回復が遅れている今、やって当たり前なんですが出来そうで出来ないことだと思います。
商いは『損して元取れ』です。
元に戻って、原点に返ってもう一度やり直しなさいよということです。
この北の街オホーツクから全国に向け『食の情報』を発信するもの同士として、
『頑張れ~!』のエールを送るとともに、
自省のこととして心に刻みたいと思います。
今までもずっとそうなんですが、
今回特に気を付けたのが『色』です。
一枚の絵を描くように、すべてのものを絵筆を使うようにお出ししたい、
そんな気持ちを込めて、蕎麦の一本一本まで神経の行き届いたお品にこだわってみました。
『わぁ~!綺麗い!!』お客様からその様な言葉が飛び出すとしめしめです。
どんなに美味しいものでも、見た目が美しくなければ味わうという『スィッチ』は『オン』になりません。
野菜の価格が高騰している今、ご家庭の食卓で色や形に気を使うことはなかなか出来ません。
だからこそお代を頂いて食べ物をお出ししている商売は、
身銭を切ってでも譲る事が出来ない一線があると思うのです。
蕎麦屋の必需品、軟白ねぎなんぞは安い時の2倍近くになってます。
毎週1、2回、仕込みの食材を買出しに行く度に溜息が止めどなく溢れてしまいます。
そんな中、2,3日前の新聞に地元の老舗蒲鉾店が異物混入の恐れ有りということで、
販売した製品の回収をするという記事が載っていました。
景気の回復が遅れている今、やって当たり前なんですが出来そうで出来ないことだと思います。
商いは『損して元取れ』です。
元に戻って、原点に返ってもう一度やり直しなさいよということです。
この北の街オホーツクから全国に向け『食の情報』を発信するもの同士として、
『頑張れ~!』のエールを送るとともに、
自省のこととして心に刻みたいと思います。
修行した経験はありません。
そば教室のプロ養成コースを出ても、普通はそば屋で1年くらいの修行を積んで開店となるようです。
そんなこんなを全部省略してもうすぐ3年目の店になろうとしてます。
修行経験はありませんが実は師匠が居るのです。
この師匠、実務経験がないくせに本やインターネットで仕入れた知識は豊富で、
朝店に下りたときから閉店までずっと付きっ切りであれこれと口うるさく言ってくれます。
朝の掃除の手抜きなどしようものならすぐさま、
『そんなんでえぇんかい!おまえのいまいちの蕎麦を助けてくれるのは店の掃除です、
なんちゅうて言っとたんはウソか!』とか
蕎麦打ちでちょっと失敗しようものなら、
『もう止め止め!人様に銭もろうてそば出すのは10年早い!!』とか
なぜか関西弁で厳しく突っ込んでくるのですなぁ。
そうです。この師匠は自分の頭の中のもう一人の自分です。
知識を積めば積むほど、良い蕎麦を食べれば食べるほど、
この師匠口やかましくなっていくことと思います。
朝5時過ぎ店の打ち場を覗いてみませんか?
ぶつぶつ独り言を言いながら蕎麦打ってるおっさんが居ます。
そば教室のプロ養成コースを出ても、普通はそば屋で1年くらいの修行を積んで開店となるようです。
そんなこんなを全部省略してもうすぐ3年目の店になろうとしてます。
修行経験はありませんが実は師匠が居るのです。
この師匠、実務経験がないくせに本やインターネットで仕入れた知識は豊富で、
朝店に下りたときから閉店までずっと付きっ切りであれこれと口うるさく言ってくれます。
朝の掃除の手抜きなどしようものならすぐさま、
『そんなんでえぇんかい!おまえのいまいちの蕎麦を助けてくれるのは店の掃除です、
なんちゅうて言っとたんはウソか!』とか
蕎麦打ちでちょっと失敗しようものなら、
『もう止め止め!人様に銭もろうてそば出すのは10年早い!!』とか
なぜか関西弁で厳しく突っ込んでくるのですなぁ。
そうです。この師匠は自分の頭の中のもう一人の自分です。
知識を積めば積むほど、良い蕎麦を食べれば食べるほど、
この師匠口やかましくなっていくことと思います。
朝5時過ぎ店の打ち場を覗いてみませんか?
ぶつぶつ独り言を言いながら蕎麦打ってるおっさんが居ます。