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5月の1日平均来客数約27名様。
12席の小さい店。
平日2回転、週末3回転ないしは4回転の結果である。
開店以来、当座の目標は1日平均20名のお客様を確保することだった。
5年目にして何とか達成できた感があるが、
お客様1人当りの単価が伸びない。
ミシュランの報道がある前は1000円近くあったのが、
850から900円と下がっている。
原因はわらびもちとかコーヒーなどのサイドメニューが出ないこと。
空席待ちの人達が風除室に溢れている状態で、
食後のひと時を楽しめる雰囲気では無い。
混めば混むほど店主の思い描く理想の店と離れて行くような気がする。
一人ひとりのお客様と心を通わせながら蕎麦を造りたい。
そんな思いから少しでも手が空けば、
蕎麦湯の湯桶を持ってお客様の席を回り、一言二言声をかけさせていただいている。
先日もなんと福岡からいらした方とお話が出来た。
自分も趣味で蕎麦を打つけれど、1割のつなぎでこの蕎麦は凄いと褒められた。
まっ、半分以上リップサービスだと思うが、
お客様の声は何よりの励まし。
混み合っていても居心地の良い店にする方策はあるはず。
頑張ってやっていこう。
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『九月になれば』、ビリーボーン楽団の演奏が有名なJAZZの名曲。
ロックハドソンとジーナロロブリジーダ主演の映画の主題曲だ。
平日で30名近く、週末は40名を超えるミシュラン狂想曲が続いている。
だがこの混雑は8月までと見ている。
秋風が吹き始める9月になれば、いつもの『にの字』に戻る予想。
同じ戻るにしても少しでも上向きで戻りたいもの。
今、30分以上の空き待ちを辛抱してくださるお客様に、
もう一度再訪していただくこと。
これに尽きると思う。
旨い蕎麦を作り続けることは勿論のこと、
店が醸し出す風情もお客様を引き付ける重要な要素。
風情とは2年や3年で身に付くものではない。
長い時間を掛けて店とお客が創り上げるもの。
5年という時の積み重ねは、この店を芳しい情景に仕立て上げてくれているのだろうか。




蕎麦湯の飲み方でお客さんの『蕎麦度』が分かるような気がする。
葱は蕎麦湯のために取って置く。
わさびも半分ほど残してある。 
蕎麦猪口のもり汁にちょうど見合う量を湯桶から注ぐ。
最初のうちは何も加えず汁の伸び加減を味わい、
後半は葱とわさびを入れ蕎麦屋のコンソメをこしらえる。
そんな蕎麦湯の楽しみ方を知っているお客さんがいると嬉しくなってしまう。
蕎麦湯は蕎麦の茹で汁。
当然ながら開店直後はさらさらのただのお湯。
だから当店は蕎麦打ちの際に出る切れっ端を使い別製で用意する。
蕎麦に含まれるビタミンB群やルチンなどの栄養素は水溶性だそう。
最後に蕎麦湯で締めるという食べ方は正に理にかなっているわけで、
昔の人達の生活の知恵に脱帽です。
世界中で一番シンプルな食べ物の蕎麦、
そんな蕎麦にほっとひと時の和みの時間を添えてくれる蕎麦湯。
『仏のミルク』と評した方がいるそう。
言い得て妙ですなぁ~。

ゴールデンウイークが終わった。
営業日6日間のご来店お客様の総数250名。
1日平均40名様を超える。
入店出来ず帰られた方は相当な数になっている筈。
さすがに疲れました。
こんな時こそ気を引き締めなくちゃなんねぇ~と、
連休最後の日曜日、パートさんを集めて訓話みたいなもんをやった。
『好事魔多し』ってことわざ知ってるかと聞いてみると、
『分かりませーん』という答えや、
『コウジっていう人に悪魔のように悪い人が多いっていう事ですか!?』
まっ、何をかいわんやである。
とにかく気を引き締めて行こうと声を掛け合いながら無事に乗り切った。
予想をはるかに超えるお客様に、いろんなものの仕込みの数が間に合わない。
両面に焼色を付けなければならない鴨葱も片面だけで勘弁してもらった。
忙しくなればなるほど作業台やガス台、そしてフライヤーの清掃には神経を使う。
たとえばガス台。
こぼれた汁を拭かずに使い続けると、やがて焦げの臭いがしてくる。
通常の調理場にはあってはならない臭い。
味を判断する上での嗅覚を狂わせてしまう。
汚れたらすぐ拭く。
目の回るような忙しさの中でも、
この一手間をいとわない気持ちが旨い蕎麦に繋がる。


相変わらずてんやわんやの状態が続いている。
ミシュランの報道があって以来、8日連続の売り切れ仕舞い。
もっと多く打てばよいのにと思われるかもしれないが、
席数、厨房の設備などを考えると、3回転を超える40そこそこが限度である。
忙しくなればなるほど丁寧な仕事をしようと心掛けているが、
最近の空気の乾燥は手強い敵。
蕎麦打ちで一番難しいのは蕎麦粉に水を含ませる水廻しだが、
湿度を慎重に考えて水の量を決めなければならない。
1キロや1,5キロの小さい玉ならば多少の加水の誤りはなんとかなる。
だが、2,5キロや3キロの玉になるとちょっとの水の不足が命取りになる。
1,5ミリの厚さに延していかなければ切りべら23本(1寸の幅の麺体を23本に切ること)の理想の蕎麦にはならない。
硬い玉を無理に延しても1,7ミリか1,8ミリがせいぜい。
その厚さでたたんで切ると切りべらは約20本。
この差は大きい。
そして無理に延すことにより麺体の表面が荒れ、切れやすくなったり口当たりが悪くなったりするのである。
今は1週間に1度ぐらいの割合で、幌加内の蕎麦工房坂本さんから挽いた蕎麦粉を取り寄せている。
この粉の鮮度保持も良い蕎麦を打つ上で重要なこと。
脱酸素剤を封入したフードパックを使う保存方法を試してみたいと思っている。

土曜日のこと。
昼の混雑もちょっと落ち着いた2時過ぎ、一組の70代のご夫婦が入ってこられた。
海老天蕎麦とかけ蕎麦を注文、お出ししてしばらくすると、
パートのSさんが呼ばれる。
『大将!海老天を食べているおばあちゃんが「汁がしょっぱい!」って言ってるんですが!!』
そんなこと言われても困るのである。
汁の味は早々簡単に変えることは出来ない。
かといってほっとく訳にもいかないので、出汁で薄めたかけ汁をお持ちした。
お帰りの際、『お口に合わなかったですか?』と聞くと、
なんと心臓の手術をしたばかりで塩分を摂れないのだと言う。
そこまでして蕎麦を食べに来ていただいたとは大変有難いが、
出汁で薄めた汁は絶対に美味く無かっただろうなぁ~。

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