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お盆期間中の1週間の1日平均来客数である。
6割以上が地方からのお客様。
開店前から2台3台と車が停まっている。
開けると同時にほぼ満席状態である。
新規のお客様には『30分近くお待ちいただくことになりますが?』と、
お伝えしても辛抱強く車の中で待ってくださる。
2時ごろの売り切れ仕舞いまでトイレに行くことも出来ず、
釜とてんぷら鍋の前から離れられない。
厨房の中、特に釜の付近は40度以上あるはずだが、
暑さも感じないし汗も出ないんですなぁ~。
だがやっぱり体は正直なもんで、
休み無しの7日目あたりから右腕が張り出し、
19日の日曜日には細かい作業が出来なくなるほど感覚が麻痺。
ボロボロになって2週間ぶりの休みを迎えた。
気になるのは、お客様にゆったりと落ち着いた雰囲気の中で、
蕎麦を召し上がっていただけなかったこと。
しょうがないと言ってしまうとそれまでだが、
せめてあと8席席数があればと、
店舗設計の甘さをつくづく思い知らされた今年のお盆でした。
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名店『竹やぶ』の創始者、阿部孝雄さんの蕎麦打ちDVDをしばらくぶりに見直した。
江戸流の蕎麦打ちの伝統を継承しながら、独自の蕎麦の世界を作り上げた稀有の職人。
こうではならないという形式や型を壊さなければ新しい蕎麦の文化は育っていかない、
そんな阿部さんの言葉が改めて胸に堪える。
毎日の蕎麦屋稼業を平穏無事にこなすために流される蕎麦打ち。
誰かの真似ではなく、自分流の独自の打ち方を見つけなければならない時期に来ている。
毎日が勉強、毎日が実践。
きついけれどこんな楽しい日々の過ごし方は無い。
朝起きた時に挑戦する課題が決まっているような生き方は、
60をとっくに過ぎた年代にとって幸せな老後だと思う。
残された課題はふたつ。
『にの字』流の蕎麦打ちの確立と後継者の育成である。
問題は後を継いでくれる方がなかなかいないこと。
ウルトラマンではないけれど、胸のサインはもう黄色の点滅になっている。
少しの希望は、パートのKさんが蕎麦打ちに興味を持っていること。
蕎麦を打つには力は要らない。
都会では女性の蕎麦職人が続々誕生している。
オン・ジョブ・トレーニングってやつでぼちぼち教えていこうと思ってます。
4月からの忙しさも3カ月を越え、体の疲れもほぼ頂点に達している。
そんなことが原因だと思いたくは無いが、
ここんところの自分の蕎麦が弱くなっているのを感じていた。
ピシッと角が立つ、切りべら23本の江戸前の蕎麦が基本。
だが、少しづつづれていく自分の蕎麦。
変えようと思う。
忙しさに流される楽な蕎麦打ちから、楽ではない蕎麦打ちへ。
加水の量も45パーセントから44パーセントに減らした。
水回しや棒練の仕事がきつい。
延し棒も変えてみた。
使っていなかった90センチの桜の棒を半分に切った。
45センチの延し棒は、築地蕎麦アカデミーの井上明さんが推奨する長さ。
角出しが終わった麺体を45度の角度で幅を出していく。
やってみて分かったのだが、右手の力が極端に強い自分のような蕎麦打ちには、
この短い延し棒が使い勝手が良い。
手元にあった井上氏の著書、『手打ち蕎麦の疑問に答える』を熟読した。
菊練が不要なこと、幅出しした麺体の左右の耳を揃えることが無意味なこと、などなど。
なるほどと納得できる蕎麦の打ち方が書かれている。
開業5年目にしての蕎麦打ち大改革。
乞う、ご期待である。




6月も終わりだというのに肌寒い日が続いている。
日中太陽が顔を出す気配はあるのだが、
夕方近くになると、海からの冷たい風と共に濃霧が街を覆いつくす。
月初めから夏季限定の品書き、『冷やしかしわ』と『梅おろし』をお出ししているが、
こんな天気のせいもあるのでしょう、イマイチの売れ行きです。
『梅おろし』は今年初登場の品書き。
きりっと冷たいかけ汁を張った蕎麦に、
手作りの梅ジュレ、みょうがと大葉の千切りを散らし、
真ん中におぼろ昆布を敷いたおろしの上にたっぷりの練り梅を載せました。
低カロリーでさっぱりと召し上がっていただけると思います。
新しい品書きを作り上げるときにはインターネットを駆使する。
いろんな店のいろんな蕎麦を食べたつもりで頭の中で味わう。
それぞれの良いところを拝借して編成する。
『想像力』。
これ究極の料理の秘訣です。
レシピと首っ引きで、小さじで調味料を計っていては上達しない。
ここで塩一掴みを入れるとどんな味になるのか、
それを想像できる感性を養うことが大事だと思う。
でも時間とお金に余裕があれば、評判の店の蕎麦を味わって歩きたい。
百聞は一食にしかず、である。

昨日の日曜日は丁度3回転の36名様。
3時で売り切れ仕舞いとなった。
低気圧の影響で雨脚が強くなる中、
大勢様の御来店、本当にありがとうございます。
釜を洗ったりの後片付けを終え、4時には2階の自宅に戻る。
ぼーっと外を眺めていると、何台もの車が入ってきて引き返していく。
姿勢を正し、ごめんなさいと頭を下げる。
曇り空や雨の日は何故か天ぷらの注文が多い。
今日も開店から閉店までずーっと天ぷらを揚げていた。
蕎麦屋の天ぷらは専門店のものとはちょっと違う。
丼の中で汁を吸って解ける衣の美味さも計算して、
厚めの衣にしたり華を咲かせたりする。
自分的には薄い衣の天ぷらが好きだ。
東京は銀座に日本一の天ぷら専門店がある。
『てんぷら近藤』。
店主の近藤文夫は言う、てんぷらは究極の蒸し料理だと。
高温の油が余分な水分を飛ばし、
薄衣の中に素材の滋味を濃厚に閉じ込める。
池波正太郎が毎年のおせち料理を作らせるほど愛した料理人である。
65歳になったので、飛行機のシルバー割引が使える。
東京紋別間片道12000円なり。
自分も近藤さんも元気なうちに訪ねて行きたい。
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