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今年の港祭りは、台風並みの低気圧の通過とぶつかってしまった。
前夜祭の金曜日だけまずまずの天気。
本番の土曜日曜は風を伴った大雨に見舞われ花火大会も中止になる。
祭りの人出を当て込んで用意した業者は大変だったろう。
さて、先日の中国の食品工場の問題をきっかけに、日本の「食」についてのいろいろな事柄が取り上げられている。
たとえば食料自給率。
先進国の中でも30数パーセントはダントツに低い数字。
自動車などの大手製造業を重視し、
農業を選挙の票田としてしか見てこなかった故の無策がもたらした結果である。
地球温暖化による異常気象で食糧の不足が起きると、真っ先に悲鳴を上げるのがこの国。
蕎麦も中国などからの輸入に頼っているのをご存知だろうか。
乾麺やその他の加工品を含めたものだが、何と8割が外国産なのだ。
ということは、蕎麦屋のほとんどが外国産の蕎麦粉を使っているということ。
中国産は残留農薬の不安がつきまとう。
ローソンの社長がテレビの取材に答えて言っていた。
「これからは消費者の皆さんに、良いもの、安心なものはそれなりの値段がするという意識を持って欲しい」と。
その通りである。
農業を衰退させてしまった一番の原因は、安さだけを求めてきた消費者の側にあるのかもしれない。
当店の蕎麦粉は全量幌加内産である。
値段は中国産のほぼ倍。
儲からないのは当たり前なんだが、いつまで頑張れるかなあ〜。
昨日は土曜丑の日。
いつも行くスーパーの弁当売り場には中国産の鰻の鰻重がずらりと並んでいた。
夕方にもかかわらず、あれだけの売れ残りがあるということは少なからず影響があるのだろう。
店頭に張り出すようなことはしないが、近いうちに使っている食材の原産国のリストを作成し、
お客さんが手にとって見ることができるようにしたいと思う。
真っ当な商売をしている店が、きちんと評価されるような世の中に早くなりますように。




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以前この日記でお知らせし、お出しすることをお約束していたトマト蕎麦。
何回か試作を繰り返していたが、納得のいくものが出来ず断念することにした。
イタリアン風にしてもイマイチ、中華風にしてもナンダカナ〜。
一番美味いと思ったのが、ザク切りにしたトマトを乗せて冷やしたかけ汁を合わせたもの。
これでは商品にはなりませぬ。
迷っていたところに、ラーメン業界のトマトブームが発生した。
あ、もーいいや。
流行りに乗ることに抵抗を感じる性分。
あまりいらっしゃったとは思わぬが、トマト蕎麦を待っていたお客様、
こんな経緯で無くなってしまいました、申し訳有りません。
代わりにと言ってはなんですが、本日から「冷やしかしわ」の登場です。
鶏胸肉を蕎麦屋のかけ汁で柔らかく煮込んだものを蕎麦に乗せ、
水菜のざく切りと椎茸の甘煮を添えて、たっぷりの特製の冷たい汁を張りました。
紋別にしては珍しい蒸し蒸しとした天気のせいか、
初日にして三割以上のお客様がご注文。
仕込みが大変になりそうです。
ところで、ニュースでは上海の食品工場が大問題になっている。
自分が小さい頃、三秒ルールというものがあった。
終戦後間もない時であり食糧はまだまだ不足していた。
遠足などの学校行事の際、おにぎりのかけらを地面に落とす。
三秒以内に拾い上げればセーフで食べて良し。
そんな記憶が、床に落ちた肉を拾い上げて生産ラインに戻す映像に繋がる。
HACCPの認定を受けた工場という。
近代的な設備も、従事する人間が衛生観念を持ち合わせていなければ何にもならない。
中国を差別するようで申し訳ないが、 今までそうしてきたように、今後も安全性が確保されるまで中国産の食品は一切使用しない。
これは結構経営的には厳しいが徹底したいと思う。

「食べログ」から封書が届いた。
開けると「食べログ話題の店」というオレンジ色のステッカーと文書が入っていて、
全国77万店の登録店舗の中から僅か0,9パーセントの難関を突破して貴店が選ばれましたと。
ついては同封のステッカーを貼付して、益々のご繁盛にお役だて頂きたく云々。
これはまたえらいこってすなと驚きながら、取り敢えず目立つところに貼らせてもらった。
話題になるのはいいが、キャパの小さい店では対応ができないのが悩みである。
そんな折り、小樽から電話が入る。
10人で昼食を摂りたいので予約をしたいという。
11時半から1時半の時分どきの御予約は、
席数が少ないためお受けできないと説明した。
「全員同じものを注文しても無理か?」と重ねて尋ねられるので、
蕎麦屋は予約をするような食べ物屋ではなく、
小腹が空いた時、「お、蕎麦でも手繰っていくか」と通りがかりに入るもので、
混み合っていたら空くまで待ち、子連れの方は膝に乗せて席を詰める。
そういう店作りを、お客様と一緒に6年間で築き上げてきたのだよと、
きちんとお話できたら良かったのだが、朝の仕込みの真っ最中だったので、
「どうもすんません」と電話を切る。
翌日のこと。
今度は「ぐるなび」という「食べログ」のライバルであるサイトから電話。
ミシュランガイドブックのデジタル版を作成することになったので、
貴店を掲載してよいかと聞いてきた。
こういう案内はお金がかかることが多いので真っ先に質問すると、
通常サイトに掲載するには月額10000円掛かるが、
今回は無料で載せることにしたと仰る。
よしよしと思いながら「いいですよ〜」と即答した。
ミシュランに選ばれたために潰れてしまった店が多くあるという。
地道にコツコツやろうと思っていたところに、
ある日を境にガイドブック片手の人達が行列をつくる。
せっかくついた常連のお客さんは混雑を敬遠し離れてしまう。
食材の仕込みから、パートさんの数まで全てが狂い出す。
地に足が付かないやり方は、肝心要の「味」を落とす結果に結びつく。
そんなことにならぬ様、「師匠」の忠告に耳を傾け、「愚直」に蕎麦を打ち続けて行こう。
定休日の月曜日。
以前一度伺った網走の「S乃家」さんへ。
管内の「食べログ」の評価では、当店と常にトップを争っている蕎麦屋さんである。
前回はカウンターの隣の若者が、温かい納豆そばを食らっており、
こっちの蕎麦の香りも汁の味わいも、なんもかも分からなくなったための再訪である。
評判の「冷しツブ刺し蕎麦」を注文。
中くらいの丼に冷たいかけ汁が張られ、蕎麦の上に薄く切られたツブ刺しが隙間なく盛られている。
驚いたのはツブの柔らかさ!特有のクセも無く美味い!
蕎麦も汁も霞んでしまう程の美味さである。
勘定の際、思わずツブの調理方法を聞いてしまう。
長めのあご髭を蓄えた御亭主が丁寧に説明して下さり恐縮する。
何となく身分を明らかにしないまま帰ってきてしまったが、
蕎麦も汁も旨かったですよ〜!



大学1年の英文学の授業。
テキストは「トーマス・ハーデイ」の「テス・オブ・ザ・ダーバービル」。
どんな内容だったかはすっかり忘れてしまったが、
憶えているのはダーバービル家のお屋敷の庭園の描写。
様々な季節の花が大小咲き乱れ、手入れをされているのだが自然を感じさせる庭。
その頃の年代の常として、日本的な箱庭文化に反発を感じていたこともあったのか、
理想の庭として自分の頭の中にインプットされてしまった。
それから40年。
店裏の100坪の庭が、見ようによってはそのように見える様になってきた。
クローバーの群生の小島があちこちに点在し赤い花を咲かせている。
Googleで検索してみると、何と「テス・オブ・ザ・ダーバービル」という薔薇の品種があるではないか。
残念ながら薔薇は咲いていないが、クローバーの花は今が盛りである。
ところで、大山スキー場の麓に薔薇園がオープンした。
「ロサ・ルゴサ」という市民有志によるNPO法人の手造りの庭園。
市からの助成も受けず、手弁当で造り上げたというから偉いものである。
私利私欲のためにではなく、みんなに憩いの場を提供したいという思いなのだという。
東京都議会のヤジ問題に端を発し、国や地方の議員の資質が問われている。
紋別は今、市議会議員選挙の真っ最中。
どの候補も、ただただ名前の連呼のみの選挙戦。
現職は過去4年間、市民のために何をしてきたかということを問われているし、
新人はどのようなことを市民のためにしようとしているのかを示さなければいけない。
そんな当たり前のことが分からないような選挙なんかやるだけ無駄。
かかる費用の何分の一かを「ロサ・ルゴサ」に寄付してあげた方が余程市民のためになる。
投票率の低さが懸念されているが、市政や選挙についての関心を削いでいるのが、
「お願いします!」一辺倒の騒音だということに気が付かないセンスの無さこそが、
紋別を停滞させていると思うのだが如何かな。
2週間ほど前から店のカウンターの下に小さな募金箱が置かれている。
福島原発問題で苦しむ南相馬町の子供達を、夏の数日間紋別でのびのびと過ごさせてあげようというプロジェクトの方達が設置されたもの。
国内が駄目ならとばかりに、発展途上国に原発の売り込みに熱心な安倍政権。
一体どれだけの原発マネーが影に動いているのだろうか。
そんなことを考えながら、本日の売上の一部をチャリンと募金箱に入れる。



ご近所の芸術家、池澤さん。
とんでもなく素晴らしいことを飄々とやられる。
ローマの有名な大聖堂に僕の作った十字架が架けられたんだよねと、
ミニチュアのそれを持ってきて下さったり、
私財を投げ打って今にも潰れそうだった上藻別の駅亭を復元し、
道の重要文化財に指定されるまで尽力したり、
同じ聖公会の教会に教藉を置く大先輩として尊敬すべき人である。
映画「マルサの女」の作曲で知られるサックス奏者本多俊之さんや、
女優の宮本信子さんとも親戚で、
本田さんを連れてヒョイと蕎麦を食べに来たりとなかなか油断ができない。
1週間ほど前、「いいプレゼント持ってきたよ〜」と自分で製本された一冊の小冊子を持って来られた。
混んでいた時間だったので後で開いてみると、幌加内蕎麦を特集したANAの機内誌。
「ほろかないそば」と何とも味のある筆字で書かれた自家製の表紙をつけてくださったもの。
多分用事で乗られた飛行機の中で目にしたものを、「にの字」のために持ち帰られたのだろう。
嬉しかったですね!
世界的にも認められてる才能の持ち主が、こんな小さな店のために気を遣ってくださった。
店の宝物として大事にしようと思う。
冊子の中に見覚えのあるお顔を発見した。
当店の蕎麦粉の仕入先、「そば工房さかもと」の坂本さんが幌加内蕎麦の代表として登場しているではないか。
大規模栽培による大量生産に流されずに、量的には限定されるが良いものにこだわる希少な蕎麦生産者。
全麺協の蕎麦打ち資格の最高位五段を持ち、幌加内高校の蕎麦打ち授業の講師も務められている様子が記事で伝えられていた。
池澤さんも坂本さんも自分よりは少々年上。
だが二人のパワーには見習はなくてはならないところが一杯ある。
共通しているのは偉ぶらないこと。
これは出来そうでなかなか出来ることではない。
世間の評価と共に、自分に厳しく接し続けることで身につくもの。
「こだわり」とか「プライド」とかは、他人に対して振りかざすものではなく、
己れを律するためのものだよ、そんなことを教えてくれるお二人です。






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