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時が経つのは早いもので、先週の金曜日は、ばあちゃんの49日だった。
店を一旦3時で閉めて、墓参りに行った。
墓地を廻る周回路は冬期間閉鎖。
ならばと、坂下の入り口に車を停め、
花を片手に歩き出した。
こないだの日曜日の大雪がそのまんま残っていて、予想以上に歩行困難。
膝までの雪が、段々膝上までになり、一歩ごとに息を整えなければ前に進めない。
坂の半分あたりで、戻ったほうがいいという思いが頭をよぎる。
北方謙三のハードボイルド小説に、
引き返すには遅すぎる、なんていうフレーズがあったよな、
そんなこと考えながら、ようやく目的地の坂の頂点に到達。
ゴム長の雪を取ろうと靴を脱いだ。
なんと右側の爪先から踵にかけて横一文字に裂けているではないか。
もはや靴としての用を足さないものを履き直し、
道路と墓地の境界のガードロープを跨ぐ。
あららっと言う間に腰まで埋まってしまった。
体を倒すようにして数10センチずつ前進。
ヘロヘロになって墓に到達した。
歩き始めてから小一時間は経っていた。
お参りもそこそこに帰り道。
下りの分だけ楽なだけで、まさしく八甲田山雪中行軍。
精も根も尽き果てて車に辿り着いた。
冬の墓地には気を付けましょう。
店を一旦3時で閉めて、墓参りに行った。
墓地を廻る周回路は冬期間閉鎖。
ならばと、坂下の入り口に車を停め、
花を片手に歩き出した。
こないだの日曜日の大雪がそのまんま残っていて、予想以上に歩行困難。
膝までの雪が、段々膝上までになり、一歩ごとに息を整えなければ前に進めない。
坂の半分あたりで、戻ったほうがいいという思いが頭をよぎる。
北方謙三のハードボイルド小説に、
引き返すには遅すぎる、なんていうフレーズがあったよな、
そんなこと考えながら、ようやく目的地の坂の頂点に到達。
ゴム長の雪を取ろうと靴を脱いだ。
なんと右側の爪先から踵にかけて横一文字に裂けているではないか。
もはや靴としての用を足さないものを履き直し、
道路と墓地の境界のガードロープを跨ぐ。
あららっと言う間に腰まで埋まってしまった。
体を倒すようにして数10センチずつ前進。
ヘロヘロになって墓に到達した。
歩き始めてから小一時間は経っていた。
お参りもそこそこに帰り道。
下りの分だけ楽なだけで、まさしく八甲田山雪中行軍。
精も根も尽き果てて車に辿り着いた。
冬の墓地には気を付けましょう。
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先日、パートさん達に注文をつけた。
お客様を迎える言葉『いらっしゃいませ~』、
お客様を送り出す言葉『ありがとうございました~』、
この二つの言葉がおざなりになっているんじゃないのと。
『にの字』に接客のマニュアルは無い。
その場その場で心を込めること、それが当店の決め事。
立て混む時間になると、手元の作業に追われ、
お客様の顔を見ないで二つの言葉を使ってしまいがち。
ひとりひとりと目を合わせて笑顔で接客することを確認した。
道内大手のコンビニ、〇〇マートに入店した時に発せられる店員の言葉。
『いらっしゃいませ!〇〇マートへようこそ!』
何回聞いても気恥ずかしいような違和感を覚える。
レジを操作しながら、あるいは品出しをしながら、
仏頂面のまま言葉だけが飛んでくる。
飛びっきりの笑顔があれば接客マニュアルなんぞは要らないのかもしれない。
歯を見せての笑い顔が苦手な日本人が考え出したことかもしれませんな。
お客様を迎える言葉『いらっしゃいませ~』、
お客様を送り出す言葉『ありがとうございました~』、
この二つの言葉がおざなりになっているんじゃないのと。
『にの字』に接客のマニュアルは無い。
その場その場で心を込めること、それが当店の決め事。
立て混む時間になると、手元の作業に追われ、
お客様の顔を見ないで二つの言葉を使ってしまいがち。
ひとりひとりと目を合わせて笑顔で接客することを確認した。
道内大手のコンビニ、〇〇マートに入店した時に発せられる店員の言葉。
『いらっしゃいませ!〇〇マートへようこそ!』
何回聞いても気恥ずかしいような違和感を覚える。
レジを操作しながら、あるいは品出しをしながら、
仏頂面のまま言葉だけが飛んでくる。
飛びっきりの笑顔があれば接客マニュアルなんぞは要らないのかもしれない。
歯を見せての笑い顔が苦手な日本人が考え出したことかもしれませんな。
スパーで買ってきたほうれん草などの野菜を、50度のお湯で洗うと、鮮度も風味も保たれるという調理法がブームである。
50度のお湯というと結構な熱さ。
手を浸けておくなんてことはできない。
この温度が植物の細胞に何らかの変化を促すという。
肉や魚の解凍にも使えるというので、鴨の解凍で試してみた。
48度でも52度でもダメだそうなんで、調理用温度計は必需品。
ガチガチに凍った鴨の胸肉を、お湯を張ったボールに放り込む。
温度の低下は否めないので、ラップを張り途中2回ほど差し湯。
7分間泳がせる。
引き上げてみると半解凍状態よりは若干解凍が進んだような感触。
包丁を入れてみて驚いた。
ドリップの出方が極端に少ないのである。
表面の2、3ミリは変色しているかと思ったがそんなこともない。
後はいつものように日本酒で煽って臭みを抜く。
食べてみて2度びっくり。
柔らかさ、風味ともに今まで調理していたものよりは格段上である。
この美味い鴨は今週からお出しする。
ご注文お待ちしています。
さて、お江戸の昔から蕎麦屋風邪ひかぬ、と言われてきた。
馬鹿ばっかりだからかもしれないが、
釜の湯気が体に良いらしい。
自分も蕎麦屋を始めてから4年間、風邪とは無縁でいられたが、
今回やられました。
定休日の月曜日、寒気がするので計ってみると39度3分。
オヨヨと布団に潜り込み、酒も飲まずに翌朝6時まで爆睡。
今朝は熱も下がり、ほぼ回復。
低温調理に夢中になっている間に、高温調理されちゃいました。
50度のお湯というと結構な熱さ。
手を浸けておくなんてことはできない。
この温度が植物の細胞に何らかの変化を促すという。
肉や魚の解凍にも使えるというので、鴨の解凍で試してみた。
48度でも52度でもダメだそうなんで、調理用温度計は必需品。
ガチガチに凍った鴨の胸肉を、お湯を張ったボールに放り込む。
温度の低下は否めないので、ラップを張り途中2回ほど差し湯。
7分間泳がせる。
引き上げてみると半解凍状態よりは若干解凍が進んだような感触。
包丁を入れてみて驚いた。
ドリップの出方が極端に少ないのである。
表面の2、3ミリは変色しているかと思ったがそんなこともない。
後はいつものように日本酒で煽って臭みを抜く。
食べてみて2度びっくり。
柔らかさ、風味ともに今まで調理していたものよりは格段上である。
この美味い鴨は今週からお出しする。
ご注文お待ちしています。
さて、お江戸の昔から蕎麦屋風邪ひかぬ、と言われてきた。
馬鹿ばっかりだからかもしれないが、
釜の湯気が体に良いらしい。
自分も蕎麦屋を始めてから4年間、風邪とは無縁でいられたが、
今回やられました。
定休日の月曜日、寒気がするので計ってみると39度3分。
オヨヨと布団に潜り込み、酒も飲まずに翌朝6時まで爆睡。
今朝は熱も下がり、ほぼ回復。
低温調理に夢中になっている間に、高温調理されちゃいました。
10月の末からずーっと雨。
風も強く気が滅入るような天気が続いている。
そのためか、お客様の入りも今一つ芳しくない。
おまけにバイパス沿いに牛丼の『すき家』が開店した。
当店の客層とは異なると判断していたが、
ちょっと気になったので見に行くと、
なんと30台以上の車の列。
言っちゃー悪いが、こんな店にこの行列である。
聞くところによると、店内の飲食よりお持ち帰りが繁盛していたそう。
『家飲み』『家食べ』が大はやりの今の時代だが、
パジャマを着たまま、ボサボサ頭のまんま、
280円の牛丼を食べても心は満たされないだろう。
外食は非日常の領域。
着替えをし父親のポマードで髪を分けられて、
出かけた子供の頃のワクワク感を今でも覚えている。
たまにはそんな気持ちを家族で味わうのも良いのではないか。
妻の母が死んだ。
親と呼べる人をすべて失った。
寂寥。
なんとも寂しいものですな。
風も強く気が滅入るような天気が続いている。
そのためか、お客様の入りも今一つ芳しくない。
おまけにバイパス沿いに牛丼の『すき家』が開店した。
当店の客層とは異なると判断していたが、
ちょっと気になったので見に行くと、
なんと30台以上の車の列。
言っちゃー悪いが、こんな店にこの行列である。
聞くところによると、店内の飲食よりお持ち帰りが繁盛していたそう。
『家飲み』『家食べ』が大はやりの今の時代だが、
パジャマを着たまま、ボサボサ頭のまんま、
280円の牛丼を食べても心は満たされないだろう。
外食は非日常の領域。
着替えをし父親のポマードで髪を分けられて、
出かけた子供の頃のワクワク感を今でも覚えている。
たまにはそんな気持ちを家族で味わうのも良いのではないか。
妻の母が死んだ。
親と呼べる人をすべて失った。
寂寥。
なんとも寂しいものですな。
2週間ほど前のこと。
パートさんの『お客様入られます!』の声。
蕎麦を茹でていたため、背中を向けたまま『いらっしゃいませ~』と応える。
するといきなり『オイッ!』と呼びつけられた。
この年になるとそんな言い方をされることは滅多に無い。
誰じゃ!と振り向くと、そこには10数年ぶりのM君の顔。
大学進学の際、新聞配達をしながら通学をする読売奨学生の仲間だった。
新聞屋業界に魅力を感じた彼は、卒業後も関わりを持ち続け、
今や千葉県下で10指に数えられる販売店にのし上がった。
混み合っている時間だったため、10分ほどの話しか出来なかったが、
嬉しい再会だった。
先週の土曜日。
見覚えのある下唇がカウンターの前を横切る。
高校の陸上部でハンマー投げをやっていたT君。
体格が良くて下唇が突き出た顔はゴリラそのものだった。
あいつが来るはずがない、よく似た人がいるもんだ、と
注文を捌いているうちに他のお客さんは引けてしまい、
奥さんと思われるご婦人と2人だけになった。
その時を待っていたのだろう、『二宮!ひさしぶり!!』。
お~っ、と叫びながら厨房を飛び出し、
40数年間の隙間を埋めあうように抱き合った。
蕎麦屋をやってて良かったと思えるのはこんな瞬間でもある。
連絡を取って会うのもいいが、思いもかけない再会は本当に嬉しい。
パートさんの『お客様入られます!』の声。
蕎麦を茹でていたため、背中を向けたまま『いらっしゃいませ~』と応える。
するといきなり『オイッ!』と呼びつけられた。
この年になるとそんな言い方をされることは滅多に無い。
誰じゃ!と振り向くと、そこには10数年ぶりのM君の顔。
大学進学の際、新聞配達をしながら通学をする読売奨学生の仲間だった。
新聞屋業界に魅力を感じた彼は、卒業後も関わりを持ち続け、
今や千葉県下で10指に数えられる販売店にのし上がった。
混み合っている時間だったため、10分ほどの話しか出来なかったが、
嬉しい再会だった。
先週の土曜日。
見覚えのある下唇がカウンターの前を横切る。
高校の陸上部でハンマー投げをやっていたT君。
体格が良くて下唇が突き出た顔はゴリラそのものだった。
あいつが来るはずがない、よく似た人がいるもんだ、と
注文を捌いているうちに他のお客さんは引けてしまい、
奥さんと思われるご婦人と2人だけになった。
その時を待っていたのだろう、『二宮!ひさしぶり!!』。
お~っ、と叫びながら厨房を飛び出し、
40数年間の隙間を埋めあうように抱き合った。
蕎麦屋をやってて良かったと思えるのはこんな瞬間でもある。
連絡を取って会うのもいいが、思いもかけない再会は本当に嬉しい。