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春は必ず足踏みをする。
連日10度近くまで気温が上がり、みるみる除雪の山も低くなった。
このまま一気に春本番かと思ったがそうはいかない。
お彼岸の三連休は凍えるような冷たい風が吹く。
「彼岸荒れ」と言い、この時期は昔から冬の揺り戻しのような天気が必ず来る。
雪が付かなかったのが幸い。
そんな寒さにもかかわらず、17日の木曜から20日の日曜日までの4日間、
連日30名様を超える大盛況。
4日続けての30名様超えは開店以来の新記録。
痛めた腰も未だ完全ではない状態でこの忙しさは少々堪えた。
「ハッピーマンデイー」はできるだけ営業日としようと思っていたが、
今回はどうにも休みが欲しく、営業のお知らせを迷った末にしないでいた。
体のためにも休みにして正解だったかもしれない。
月曜の朝もいつものように2時半には目が覚める。
切れかかった食材の仕込みなど仕事は山ほどあるが、
二度寝を決め込むことにする。
ゆっくり寝ようと思ったが、5時前には「ハッ!」として起きてしまう。
気になっていたシンク内の水垢取りをやった後は「カレー南」に使う牛スジを煮る。
北見の「S精肉店」から仕入れる牛スジはたっぷり肉の付いたもの。
「サガリ」の取り分けの際に出る上々な品質である。
2キロの牛スジをたっぷりの湯で3度茹でこぼす。
その度に冷水でよく揉み洗いをし、臭みの元となる血や脂を落とす。
細かく切り分けた後は圧力鍋の出番。
30分ほど煮るとトロトロの牛スジの完成。
これを少し取り分けて、醤油と味噌を混ぜた甘辛い汁で煮込む。
大根の銀杏切りと蒟蒻の千切ったものを一緒に入れると、
最高の酒の当て「煮込み」が出来上がる。
仕事をしながら合間合間にゴロゴロしているうちに、
腰の痛みもほとんどなくなってきた。
祝日月曜も営業していたならばこうはいかなかっただろう。
休み明けにはほぼ復調の予想である。
さてさて、4月から新登場の品書の構想が出来上がった。
目指すところはサラダ感覚の蕎麦。
季節季節の野菜をふんだんに蕎麦の上に散らし、
豆乳と練り胡麻を合わせた冷たい汁をかけて召し上がっていただくもの。
蕎麦の風味を損なわないようなバランスが大事になるが、
「天ぷら系」とは少し離れた「健康思考」の蕎麦になると思う。
名前はズバリ「サラダ蕎麦」。
「あそこの店はいつも混んでて落ち着かないのよね!」
多分そんな理由でめっきり減ってしまった女性同士のお客様。
もう一度誘い込む呼び水になればいい。









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年ごとに事務仕事が億劫になってきたと、
つい先日もこの日記でつぶやいたばかり。
今日15日が期限の所得税確定申告をさっきようやく提出した。
売り上げ金額は前年比10パーセント強の伸びである。
このご時世に結構な数字。
先ずもって贔屓にしてくれるお客様に深く感謝。
そして安い給料で働いてくれる従業員のみんなに感謝である。
蕎麦屋やラーメン屋は一人当たりの単価が低いので、
杯数で勝負しなければならない。
席数が多ければいろいろやり方があるが、
当店のように小さい店は何回転回すかが肝心となる。
お客様にはゆっくりと蕎麦を楽しんでいただきたいが、
空き待ちの方が風除室で控えているとそうはいかないだろう。
ご常連のお客様は蕎麦を噛み噛み席を立ってくれる。
申し訳ないなと思うとともに、もっと美味い蕎麦を打たなければと心を揺らされる。
賃貸ではなく、自分で店舗を建てて開業した場合、
店舗部分の建築費用は減価償却費で所得から控除される。
什器その他も含まれるので相当な金額になり、
赤字の決算が続いていたが、開業8年目にして所得税額が発生した。
ようやくお国のために税金を納め、一人前に文句を言えるようになったのである。
あまりいろいろ書くんじゃないよと、忠告してくれる人もいるが、
少々度が過ぎた時は呆けた振りをすればいい。
道立流氷科学センター「GIZA」が募集した写真展の新聞記事。
題名は「オホーツクの四季」だそう。
最優秀作品に選ばれた写真を見て「ん?」と思った。
海岸に打ち上げられ死んだ鯨の胴体の上に若者が乗って「どうだ!」のポーズをしている。
バイト先のコンビニの冷蔵庫に寝そべった写真をネットで流すバカと、
一緒の匂いを感じてしまうのは自分だけか。
地球上のあらゆる生き物には命の尊厳がある。
北海道の先住民、アイヌの人達はすべてのモノに神が宿ると教える。
小さい頃、野原でオシッコをする時は「草の神様、ちょいとゴメン」と言ってしたものだ。
これは多分アイヌ民族の考え方が伝わっていたのだろう。
「オホーツク」の語源はアイヌ語である。
「オホーツクの四季」を謳うならもっと心が暖かくなり、
命を貴ぶ気持ちに満ち溢れ、この地を開いた先住の人達の教えに沿うような写真を選ぶべき。



5日の土曜日、まずまずの入りでそろそろ閉めようかと考えていた午後3時、
一人の年配の女性が御入店。
「ここはミシュランガイドに載っていた店だよね!」と仰る。
「そうですよ、市内で只1軒、オホーツク管内でも3軒だけのビブグルマンという評価をいただきました」と答えると、何故に本棚にガイドブックを置いていないのかと言う。
ごもっともな指摘である。
4年前に発売された時、何となく買いそびれてしまい、
そうこうしているうちに、あっという間に入手困難になった。
ヤフオクなどのオークションでは7000円なんていう値段で取引されている。
もういいやと諦めてしまったのである。
そんなことをお話しすると、家に一冊あるのであげると言う。
日曜の夕方、「家宝にした方がいいよ!」とわざわざ持ってきてくださった。
見ると、当店のページに小さな付箋がついている。
何だかとても有難くなり目頭が熱くなってしまった。
地元の皆さんに支えられている実感をひしひしと感じる。
もうすぐ北海道新幹線の開業とのことで道南や道央が沸いている。
それはそれで結構なことと思うが、観光客目当ての一過性の商売がこんな場面では付き物。、
地元の人達が喜びを持って暮らす毎日の生活の中に、観光の本質があると思う。
さて、東北大震災から5年。
未だに仮設住宅に暮らす多くの方達がいる。
福島原発は廃炉の行く末さえ見えてこない。
国全体で真剣に考えていかなければならぬのに、
テレビをつけると相変わらずヤクザの対立抗争の話し。
一般人に迷惑がかからぬよう東京ドームでも貸し切って、
殴るなり殺すなり気の済むまでやんなさいと、
好き勝手にさせたらどうだろう。
昼のワイドショーで盛んに取り上げるということは、
それだけ興味を持っている人たちがいるという証拠。
全く持っておかしな世の中である。
明日は3月11日。
鎮魂の蕎麦を打とうと思う。








今年になってからお出ししているこのお蕎麦、
そんなに出ないだろうという予想に反して絶好調です。
最初に品書きに加わったのは「きつね蕎麦」だった。
「花巻蕎麦」に始まった古典の蕎麦を踏襲したいという流れの一つ。
「きつね」をやるなら「たぬき」もやりましょうとなった。
「たぬき蕎麦」の主役は「揚げ玉」、世間一般でいう「天かす」である。
蕎麦屋に天ぷらは付き物。
特に寒い季節には半数以上のお客様が天ぷらの種物を注文される。
そうなると必然的に大量の「天かす」が発生する。
だが、この「天かす」は「たぬき蕎麦」には使わない。
小袋に詰めて無料のお持ち帰りにしている。
「かす」という名前の付くものでお代を頂くのは良しとしない自分の考え。
干しエビをすり鉢でゴリゴリ擦ったところに天ぷら粉と水を入れ、
「玉」が少し大きめになるような濃度で揚げる。
「たぬき蕎麦」の醍醐味は、蕎麦と一緒に、または汁と一緒に、
口中に入ってくる「揚げ玉」の美味さにある。
蕎麦に絡む「揚げ玉」と最後まで汁に浮かぶ「揚げ玉」を、
一つの丼の中に入るような工夫をしている。
いくら「たぬき蕎麦」とは言え、「揚げ玉」が主役では申し訳ない。
脇を占めるのは板蒲鉾二枚と小口に切った軟白ネギ、
彩りを添えるのはたっぷり乗った目にも鮮やかなワカメである。
最初はほうれん草の茹でたのでやってみた。
だが、ほうれん草は時期によって値段の変動が激しく食感もイマイチ。
何かないかと考えているうちに、学生時代によく食べた東京の立ち食い蕎麦屋を思い出した。
イカ天や野菜だけのかき揚げ天の横に、ペラペラの薄いワカメがドーンと乗っていた。
当時は美味いも不味いもなく、少しでも腹の足しになるのがありがたくて残さず食べていた。
三陸産の身厚の塩蔵ワカメを水に戻して使う。
揚げ玉の油をワカメがさっぱりと流してくれるようで何とも美味しい。
おまけとして、一番下にお餅の薄いのを一枚潜ませてみた。
食べ進むうちに「あれっ!お餅が入ってる!」
何かすごい得した感が得られる演出。
丼の口径も小さめのものを使用する。
それぞれの具材があまり散らばらないで見た目が良くなる。
お代は870円なり。
何回か試食してみたが、お値段の割には結構な満腹感が得られる一品に仕上がった。
どうぞお試しあれ。
さて、日曜日だけのアルバイトの「Aちゃん」が2月末で退職。
3月にはオーストラリアのメルボルンへ語学留学のために飛び立つという。
チケットの手配やホームステイ先探しも全部自分でやるそう。
小さい時から知っているが、何とも逞しいお嬢様に成長した。
「ハブ ア ナイスデイ!」である。
困ったのが代わりのパートさんが見つからない。
月曜の定休日、「ハローワーク」に求人票を出しに行く。
飲食店関係は求職者数を求人者数が遥かに上回っているそうで、
日曜日だけのアルバイトは「ハローワーク」では難しいかもしれない。
誰か居ませんかね!
子育てが終了された奥様方などなど、
ちょっとしたお小遣い稼ぎには最適なお仕事だと思うのですが!
緊急募集中です。






2月21日の日曜日、本州各地に大雨をもたらした低気圧が北上。
暴風雪との予報が出ていたが、風速は10メートルほど。
ただ間断なく降った雪が膝上あたりまで積もる。
吹き溜まりはないので1時間で片付けられると読む。
相棒のホンダ9馬力除雪機も、燃料漏れを起こしていたキャブレターを交換し万全である。
10分ほど快調に雪をぶっ飛ばしていたが、エンジンの調子がどうもおかしい。
やがて回転数がまばらになり、ついに止まってしまった。
慌てて修理を頼んでいるSボデーさんに電話するが、
若社長は地方に出かけていて留守とのこと。
引退している親父に頼んで行ってもらうからと言ってくれたが、
時間は9時を回ろうとしている。
こうなれば人力でやるしかない。
せめて5,6台が停まれるスペースを何とか開けようと、
ママさんダンプで大汗を掻いているうちに、
Sボデーさんが来てくれたのだが、店の入り口で軽トラが雪にはまってしまった。
これを脱出させようと押しているうちに、右腰を捻り痛みが走る。
蕎麦屋は前屈みの作業が多いので、みんな腰を痛めるという。
丈夫な筋肉と骨を親から貰ったおかげで、
開業以来8年間、腰も他のどこも患うことがなく過ごしてきた。
それなのに一大ピンチである。
立ったり歩いたりするのには支障はないが、左前前方に屈むことが出来ない。
大雪警報は出ているが、流氷の時期の日曜日は稼ぎ時。
まっ、何とかなるだろうと店を開ける。
こんな大変な天気にも拘らず17名様のご来店。
湿布薬とコルセットでガードした腰は悪化はしていない。
腰の骨と筋肉を繋ぐ靭帯を痛めたのだろう。
時間の経過が最良の特効薬である。
二日間の定休日で少しでも状態が良くなればいい。
冷え取りヨガを実践している奥方は患部を温めなさいと言う。
温めて血行を良くするのは分かるのだが、
取り敢えずの最初の処置は炎症を抑えることだろうと反抗する。
去年から冷え取りの「要」だと靴下の重ねばきを勧められてる。
何か体の調子に変化はないのかと聞かれるが、
鈍感なせいか「あんまりない」と答えるしかない。
まっ、世の中の健康方法というものはそのようなものだろう。
長い間続けて行くことで効果が現れる。
ただ、ヨガの先生に言ってないことが一つ。
当店のトイレ内の換気扇は温熱センサーで作動する。
自分の体温が低すぎるせいだったのか、
10回に1回しか動かなかった換気扇が、
ほぼ80パーセントの確率で回るようになったのである。
何だかんだと言いながら体は正直。
温まりつつあるのだろう。











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