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ここんところ鴨関係 の注文がなぜか減ってしまい鴨肉が余っていた。
日曜日に使い切らないと、休み明けの水曜まで持ちそうにない。
冷凍してしまうのも一つの方法だが、肉の質が落ちる。
こんな時には飛び切りのやり方がある。
5ミリ幅ぐらいに刻み、牛蒡の笹がきと少し煮込んで刻み鴨せいろに仕立てる。
鴨の旨味が汁に溶け出し鴨好きには堪えられない一品に。
手書きの張り紙には限定5食!特価980円!と。
7年の蕎麦屋の歳月はこんな知恵も授けてくれるのです。
さてさてお客さんの反応は如何に?
飛びつきましたねえ。
1時前には売り切れてしまいました。
鴨の仕込みをする時にどうしても端っこの肉が出てしまうので、
賄いで時々食べることがあるのだが、
刻み鴨せいろは普通の鴨せいろより倍以上濃厚で旨いのである。
日曜日のみの限定品書きで出してみようかなと思う。
一人前の刻み鴨せいろに使う鴨肉は、
鴨南蛮や鴨せいろの三分の二。
採算は十分に取れる。
一人前づつ具材と汁をジップロックに入れておく。
注文が入るごと鍋に入れて温めるだけ。
4回転も回さなければならない混雑の日曜日には、
店主もパートさんもホッと気を抜けるこんな品書きも必要なのである。
さて、せいろに使っている笊の傷みが目立つようになってきた。
並盛りは虎竹、大盛りは白竹の笊の変わり編みを使って来たが、
入れ替えるとなると一枚3000円以上する品物なので結構な出費になる。
浅めの皿に簀の子を敷いて蕎麦を盛るのも良いかなと、
北見のニトリに行って見てきた。
簀の子はあったのだがなんとプラスチック製。
手入れは簡単かもしれないが店では使えない。
皿は色々あったのだが結局買わずに帰ってきた。
「だて様」の勤務する養護施設に作ってもらおうかなと思う。
伊達市の「太陽の園」。
現在使っている箸置きや蕎麦湯をいれる湯桶はこの施設の皆さんが作ったものだ。
特に湯桶は好評で素朴で良い味わいの器ですなと褒めてくれるお客さんも多い.。
そんな全国各地の施設が予算や補助金を削られ経営困難に陥っている。
米国の押し売りに負けて、あのオスプレイを十数機購入する政府。
なぜ今のこの国にあのようなものが必要なのか。
一機分の金額でどのぐらいの頑張っている施設が救われるのだろう。
大戦後70年を経ようとする今、日本が誇らなければならない憲法9条の不戦の誓いが揺るぎ始めている。
誤った方向に進まぬよう大きく目を見開いていなければならない。






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連休の中日、3日の日曜日は相当混み合うことを予想して6キロの蕎麦を打つ。
大盛り、特盛の注文が混ざるとしても約50人前の量。
気合を入れて11時10分前に暖簾を出す。
開店待ちのお客様はいない。
少し拍子抜けしながらネギなど刻んでいるうちに続々とご来店。
汗ばむような天気なのに温蕎麦の注文ばかり。
しかも舞茸天が爆発。
丼の全面を覆うように四個の舞茸天がドーンと乗っかるこの蕎麦。
なぜか人気があるのだが作るのは結構厄介なのだ。
まず舞茸は揚げどきが肝要。
揚げ過ぎては舞茸の香味が飛んでしまう。
付きっ切りでひっくり返しおっ繰り返しなのである。
加えて油跳ねが半端でない。
手や顔に油が跳ねるのはもうすっかり慣れてしまったが、
ほぼオープンキッチンのこの店、調理台や壁に飛んだものは拭き取らねばならない。
そんなこんなで4名様連れのお客様の注文が、
「舞茸天四つです!」なんてパートさんの声を聞くと腰が砕けるのである。
そのうち、今の時期だけ限定の山わさび付きのせいろも順調に出だし、
2時頃には2,3人前を残し46名様の入店を数えていた。
みんな結構疲れていたのでそろそろ閉めようかなと思っていると、
4名の御家族連れが入ってきた。
パートさんの「残りの蕎麦が三人前なんです」の言葉に何とも残念そうに諦めきれない様子。
除けてあった端っこを集めると何とかなるかもしれないと、
「不揃いになりますがそれでもよければ?」とお断りしお通しする。
伺うと札幌からいらしたとのこと。
蕎麦が大好きだという小学3年生の男の子とご両親におばあちゃん、
全員声を揃えて「美味しかった!」のお帰りの一言に今日一日の疲れが癒される。
総計四回転超えの50名様。
閉店後の掃除を終えてゆっくり休みたいところだが、
鶏つくねの仕込みをしなければならない。
ばんばんに張った腕や腰や背中にもうちょっと頑張れやと、
声をかけながら2キロの鶏胸挽肉を団子に茹であげたら体力限界。
夕食もそこそこに8時には横になる。
定休日の明日は朝からカレー用の牛スジ肉の仕込みが待っている。
冬の疲れが抜けきれない老体にはちょいとキツイゴールデンウィークである。
土曜日の夜明け前の頃、店前でカラスの鳴き声が異常にうるさい。
仕事の手を休め外に出てみると、
地面すれすれで10羽以上のカラスが1羽の小さなトンビを攻撃している。
「この卑怯者めが!」と怒鳴りながら石をぶつけてやった。
弱ったトンビともども近くの林の中へ飛んで行ったが、
多分助からないだろう。
カラスにしては当たり前の集団の行動。
あまり群れることをせずに生きてきた自分の姿と、
トンビが重なって見えたのかなと思わず苦笑いをしてしまった。
















4月20日から旧北高跡地に広域紋別病院が開院した。
最新の機器や設備が整った素晴らしい病院だというが、
問題は医者の確保だろう。
何とかうまく運営して行って欲しい。
落石町がますます賑やかになってきた。
病院へ通院する人と買い物客を同様に考えるわけにはいかないが、
人が集まるという点では、大型の商業施設ができたみたいなものである。
朝の潮見町通りの交通量が相当増えたそう。
当店の前の市道も車の行き来が多くなった。
驚いたのは救急車が通るようになったこと。
街中から急患を広域病院へ搬送するにはこの道が一番の近道。
冬の間の除雪体制も向上するかもしれません。
平日の昼時がじわじわと混み始めてきた。
明らかに病院関係の人達だなと思われるお客様が目立つ。
ほぼ1キロほどの距離にあるこの店は、
いろんな意味で使い勝手の良い近さなのかもしれない。
休みの月曜日、元の広域病院があった緑町付近を通って驚いた。
全く車が走ってない。
街が変わった。
さて、すっかり雪も溶けて1年で一番良い季節になろうとしている。
ゴールデンウィークの営業の問い合わせが盛んに入る。
月曜火曜の定休日は休みます。
つまり5月4日、5日の祭日は営業しません。
以前に後で代休を取ることにして店を開けたことがあるのだが、
どうにも疲れてしまっていけない。
1週間の生活のサイクルが狂うと体がついていかない。
年を取るということはこういうことなのである。
頭ん中の融通が効かなくなるとともに、
体の融通も効かなくなるのだ。
地方から当店の蕎麦を楽しみに来ていただいた皆様には本当に申し訳ないが、
我儘を許して頂きたい。
先週の水曜日、温根湯「手打そば すずき」の鈴木さんが訪ねて来てくれた。
生憎蕎麦は売り切れ仕舞い。
多分お腹が空いていただろうに、1時間ほどいろいろな話に花が咲いた。
網走の「そば切り 温」の中村さん、そして鈴木さん、加わることの自分。
同業のこの三人、なんとなくウマが合うというか、開けっぴろげて何でも話ができる。
共通しているのは道産の蕎麦粉にこだわっているために儲けが無いということ。
「せいろ」一枚でどのぐらいお代を頂いたら自分への適正な給料が出るか鈴木さんに聞いた。
「1000円かな?」同感である。
そんな値段を付けれるわけが無く、たまに会ってのこぼし話しが続きそうである。










昨日の日曜日は「頂き物」の日だった。
漁船の機関士のNさん。
入ってくるなり「マスター、これ!」手渡されたのはズワイガニの脚。
昔は運搬するトラックから道路に落ちても、
誰も拾わなかったというほど豊富に獲れたというか、乱獲されたカニ。
今はロシアの漁獲規制もあって、
滅多に食べることの出来ない高価なものになってしまった。
「あら~すいませんな、ありがとさんです!」と言っていると、
同行のご近所の損保会社の社長Oさんと蕎麦前の日本酒を注文された。
つまみはNさん持参のツブの麹漬け。
大きいタッパーに入ったそれをパートさんに渡し、
「マスターに半分やるからな!分けてくれ!」
またまたごちそうさまである。
そうこうしているうちに元従業員のKちゃんが行者ニンニクを持ってきてくれた。
頂き物の日曜日である。
ツブの麹漬けは一週間後が食べごろということで、
夕食は行者ニンニクのすき焼きにすると奥さんが言う。
奮発して高い牛肉を買ってきてくれた。
だがなかなか箸が進まない。
焼酎のお茶割もそんなに飲んでいないのに、
食べるより横になって体を休めたい欲求が先に立つ。
本日は36名様のご来店。
風が冷たい天気のせいもあったのか半数以上のお客様が天麩羅系を注文。
ずっとフライヤーに張り付きながら、
同時進行で蕎麦を茹で続けるという作業は結構キツイものがある。
疲れた時にはモリモリ食べて回復しようとする体質ではないのかもしれない。
蕎麦屋を始めてから7キロ痩せた。
1年で1キロダイエットしたことになる。
別に悪いところもなさそうなので、ブクブク太るよりはましだろう。
2,3日前に昔飼っていた愛犬「ししまる」の夢を見た。
犬種はシーズー。
19歳まで生きてくれた。
自分が寝ていると、足先から「ししまる」が上がってきて左胸の上にいる。
懐かしくて嬉しくて撫でようとしたらふっと消えてしまった。
足裏の感触や、毛の匂いが生きている時と同じように残る。
しばらく思い出さないで、お隣の飼犬「ちょこ」なんかを可愛がっているので、
ヤキモチを焼いて出てきたのかもしれない。
店裏の空地、一番景色の良いところに埋めた墓に、
大好きだった茹で卵とリンゴの薄切りを供えてやる。
夏の暑い日、旅行に出かけるために一泊で預けた動物病院で体調を崩した。
いつも懇意にしており「ししまる」も先生に懐いていたので、
一泊ぐらいは大丈夫だろうと思ったのが間違いだった。
老犬の彼にとっては捨てられたと思ったのかもしれませんな。
自分の膝の上で半日以上苦しみながら息を引き取った。
日本人男性の平均寿命は80歳だから、
そろそろこの人生も残りのカウントダウンが始まった。
亡くなった人達や愛犬の夢はそんなことを知らせるゴングの音かもしれない。
4月4日で8年目に突入したこの店。
どこまで体が続くか分かりませんが、
精一杯精進し美味い蕎麦を食べて頂こうと思っています。




営業時間の短い飲食店のことを時短店というらしい。
テレビで特集をやっていて何回か面白く見た。
今日取材された店は11時開店で14時にはもう閉店。
理由は閉店後に宅配用の弁当を作るためだそう。
当店も週の殆どは時短店だ。
水曜日から土曜日はパートさん1人と店主の2人体制である。
この間は毎朝おおよそ30人前の蕎麦を打つ。
北高の跡地に広域病院が建てられ間もなく開業する。
工事関係の人も多いが、勤め人の方達の比率が随分増えた。
人の流れが変わったのだと思う。
特盛り、大盛りの注文がどしどし入る。
並盛りは茹で前で170g、大盛りは同じく250g、特盛は300g。
だからそんな日は25,6人で蕎麦が無くなる。
もっと打てばいいと思われるかもしれないが、
お客さんが集中する11時半ごろから13時半ぐらいの間、
店主も厨房から出て、配膳、盆下げ、お席の案内と、
2人コマネズミのように働いても2回転回すと限界が近づく。
洗い物がシンクに山をなし、下げたお盆の置き場所がなくなる。
残りの蕎麦が3人前程になるとそろそろ売り切れ仕舞いの札を出す頃合い。
時計を見ると午後1時半。
まさしく時短店である。
閉店後は様々な仕事が待っている。
溜まった洗い物を片付けて遅い賄いをかっ込んだ後は、
蕎麦釜やフライヤーの洗浄。
翌日のネギを切ったり牛蒡を切ったりしていると時間は4時を過ぎる。
それからは不足の食材の買出し。
戻ってからは次の日の出汁のために水を計って昆布と干し椎茸を浸し、
ガス台やシンクの掃除、厨房の床のモップがけなどなどが終わると6時を廻っている。
早朝3時に起きてからほぼ15時間にわたる時短店の長時間労働が終わる。
何の食べ物商売でも似たようなものだが、
特に手打ち蕎麦屋は店を開けた時には7割方仕事が終わっている。
「営業時間短くていいね!ラクでしょ!」と言われることがたまにある。
説明するのが面倒臭いので「ええ、おかげさまで楽させてもらってます!」
と答えているがとんでもないのである。
東京の老舗蕎麦屋「有楽町更科」の元店主であり、
漫画「そばもん」の監修で知られる故藤村和夫さんは、
「脱サラ蕎麦屋」や「定年蕎麦屋」の増加にこう言って警鐘を鳴らしていた。
手打ち蕎麦屋は10代後半に修行に入り、
30代で独立開業、4、50代で円熟期を迎え、
60代以降は若いもんを使い、衰えて行く体力と相談しながらの厳しい商売。
蕎麦打ち教室に通い、そこそこの蕎麦を打てるようになると、
自分の店を持ちたくなる病に取り憑かれる人達にやめた方がいいと。
全くその通りである。
人気TV番組「人生の楽園」
山の中で手打蕎麦屋を開く夫婦などが時々登場する。
あれはたっぷりの退職金と行く末なんの心配もない年金をもらえる人たちの物語である。
なけなしの退職金だけでは足りず、
銀行から借り入れを起こしてまで蕎麦屋をやろうと思っているお父さん達。
絶対おやめなさい。
何年か頑張ってみるものの所詮は素人商売。
そのうち腕や腰を痛めにっちもさっちもいかなくなる。
最後に待っているのは年金で借入金を返済するという、
「人生の楽園」ならぬ「人生の失楽園」なのである。






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