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土曜日の朝、起きたら首が回らない。
ケンビキというのでしょうか、そこがパンパンに張ってしまっている。
前の日の夜、福島町から取り寄せたスルメを一生懸命食べたせいかなと思った。
だがスルメごときでこんなになるはずはない。
金曜日は一週間振りの週末低気圧がやってきた。
気温は高い状態が続きほぼ地面が顔を出していた。
そこに5,60センチの積雪。
実はそんな状態での除雪が一番厄介なのである。
露出している砂利を巻き込まないよう、常に除雪機のオーガの高さを調節しなければならない。
腕と肩を酷使した結果の異常なんでしょう。
店裏の空地は凄いことになってしまった。
山脈のような雪山が出来上がってしまい自慢の景色が見えない。
こんな状態はここに住んで初めてののことである。
雪の山脈を眺めていたら、小学2.3年生の頃を思い出した。
ネパールの8000mを超える高峰「マナスル」に日本人登山隊が初登頂を果たした。
戦後の明るいニュースの無い時代、国中がその快挙に沸き立った。
旭川は神居小学校の校庭、雪の季節には大きな山ができる。
その山を「マナスル」に見たてて記念の写真を撮ったのがアルバムに残っている。
「祝、マナスル登頂」の横断幕を書いたのは自分。
学級長みたいな役をやっていたために書いたのかもしれない。
当時書道教室に通って習ってはいたが、「カタガナ」は筆字では以外と難しい。
一発で書き上げなければならない緊張感もあったのだと思う。
何とも無残な「マナスル」の文字に、消え入りたい様な恥ずかしさを覚えた記憶が残っている。
昨年、神居時代の懐かしい友達に二人も会うことができた。
「江尻」君と「青木」君。
せっかく訪ねてきてくれたのに、営業することを優先して何の話もできなかった。
これは欠点だらけの自分の中でも最大の悪癖である。
「真面目さ」を装う「愚かさ」の見本みたいなもんですな。
「江尻」君によると、自分は宮沢賢治の「風の又三郎」の様だったと言う。
ある日突然風に乗るようにしてみんなの前から消えてしまったそう。
「転校」は子供にとって再生の機会でもあり落とし穴でもある。
川崎の中学生殺人事件。
なぜにそんなグループと付き合うようになったのかと報道は探る。
都会に出て来たという浮きだったような高揚感もあっただろうが、
小さな島での優等生というレッテルを剥がしたかった一面もあったのかもしれない。
片親か両親か分からないけれど、あんなアザできるほど殴られた子供の顔を見た時に、
親が取らなければならない行動は決まっているだろう。
殺された子供の親、そして出頭する息子に弁護士を付けさせた実行犯であろう18歳の親。
なんとも溜息しか出てこない世の中になってしまった。











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久し振りに雪かきをしない週末を過ごすことができた。
日曜日は気温も上がり、おまけに沖合の流氷も最接近。
地方の皆さんはそんな情報をきちんと調べて来られるのだろう。
約40名の来店者の三割は観光客。
11時の開店前から車が並び、
3時までお客様は途切れることが無かった。
少し蕎麦を残したところで自分の体力が尽きる。
本日の目標は来客50名だったが無理は禁物。
ほどほどのところで見極めることが、
老齢蕎麦屋が生き延びる道だろう。
それにしてもこの気温の上がり方は異常。
月曜日は10度近くまで上昇した。
駐車場の除雪の雪山も大分高さが減ってきた。
だが鉄製のゴミボックスはまだ「かまくら」状態。
6年間ここで暮らしてこんな風景は初めてのこと。
地球温暖化の影響が本当に身近に感じられる。
さて当店では開店間もなくからポイントカードを発行している。
500円毎に1ポイントが付き20ポイントたまると500円割引になるというもの。
今日は500円引きになるから食後のコーヒーでも頼もうかと、
いくらかでも売り上げ増になるかもしれないと思っていたが、
実際はそんなに甘くはない。
700円のせいろ一枚を召し上がって満杯になったカードと200円をお出しになるのである。
別に文句をつけるつもりはさらさらない。
お客さんとしては当たり前の行為である。
だが10人に一人ぐらいは安くなった分で、飲み物や甘味物を頼んでくれてもいいではないか。
先日こんな剛の者がいた。
カレー定食を召し上がれたので1000円のご会計である。
すると角がもうボロボロになった何枚かのカードを出し、
まとめたら2枚は満杯になるので使えないかと言う。
要するに本日の支払いは0円ということ。
お一人様一回につき500円引きが限度ですと説明し500円の料金を頂いた。
自分がお客さんだとしたら逆立ちしてもそんなことはできない。
やはりいい振りこきなんでしょうな。
絶対金持ちにはなれないタイプです。



ご常連のIさんは健康食品の会社を経営されている。
滝上町に農地と住宅を持ち日本全国を飛び回られている。
多忙ゆえ一月に一度ほどしか見えられないが、
来る度にいろいろなアドバイスをしてくれる貴重なお客様である。
予約の取り難い有名料理店はほぼ行ってみたというから凄い。
「蕎聖」と称され、現在の手打蕎麦の流れを作った「一茶庵創始者・片倉康雄」。
最初から美味い蕎麦を打っていたわけではなく、
舌の肥えた様々なのお客さんと出会い蕎麦の道に開眼したという。
「蕎麦屋を育てるのは良い客である」とは片倉康雄の言葉。
そんなIさんから電話が入った。
2月16日の月曜の定休日に取引先のお客さんと計5名で「にの字御膳」を使いたいとのこと。
日頃から格別にお引き立て頂いているIさんの頼みは聞かないわけにはいかない。
それに昨年の12月から悪天候のため三日も休業している。
少しでも売り上げを挽回できるチャンスである。
二つ返事で定休日の営業を承知した。
ところが日曜日の午後から強風に雪が付き始めた。
まずまずの入りで暖簾をしまってから翌日の仕込みをする。
3時間ほど眠った夜中の1時半に目が覚めた。
雪はどんどん降り方を強め、玄関前の吹き溜まりは腰までの高さになっている。
除雪の時間を計算すると起きなくては間に合わない。
蕎麦を打ち、仕込みの仕上げをし、掃除を済ませてから除雪に取り掛かる。
湿った重たい雪で除雪機の飛距離が出ない。
何とか車3台分の駐車スペースを確保すると約束の開店時刻の10時。
東京直行便で帰られる方がいるとのことで早めの開店になった。
全ての料理を出し終る頃にはヘトヘト.
「大変美味しかったです!」の言葉に励まされ後片付けをした後は爆睡。
65歳を過ぎてから体力の減退が甚だしい。
本当に無理が効かなくなった。
積雪の量は普段の年の倍近い。
後2.3回吹雪くだろうが何とか定休日にして欲しいと思う。




打ち上げた麺体を切るのは包丁仕事。
そば打ちの仕事の中で一番難しそうで素人受けする作業。
だが水回しや延しがきちんと行われていれば楽な仕事なのである。
駒板というガイドの板を八枚畳みにした麺体の上に載せて切って行く。
体を半身に構え、駒板の枕に沿って包丁を少し上方に落す。
切り幅は上方へ滑らす長さによって決まる。
一回一回目で確認することはしない。
駒板に乗せた左手の力加減、包丁を握る右手の力加減、
そしてそれらの力を導く半身の腰の力加減。
三つの正確な力の度合いが合わさった時に力は消える。
駒板とそれに触れ合う包丁が奏でる駒鳴りの音はその証拠。
蕎麦を打ち始めて2,3年位の頃、
2センチ程の枕の高さを飛び越えた包丁で左人差し指をざっくり切ったことがある。
原因は三つの力加減のバランスが崩れたこと。
怪我は即営業停止につながる。
それ以降蕎麦庖丁は蕎麦だけを切っていた。
だが先週の土曜日、大怪我寸前の事故発生。
約1,2ミリに延された麺体は、
45回包丁を入れることで二人前のそばの量350gになる。
打ち台の下に置かれたビールケースに左足先が引っ掛った。
包丁の回数は20回ぐらい。
そのまま残りの包丁を入れようとズボラをしたところ、
蕎麦の神様は見事に警告を発してくれた。
以前怪我した同じ所に包丁が飛ぶ。
幸い傷の深さは1ミリ程度だったので1時間ほどで血は止まった。
慢心が招いた怪我。
「素人みたいなケガすんじゃねえよ〜」と久々に登場した「師匠」に喝を入れられた。
今ガリア地区を中心に流氷祭りが行われている。
だが週末のお客様はほとんど地元の方達。
確実に流氷を眺めることができる知床方面に観光客は流れる。
自分の街にだけにお客さんを呼び込もうというせせこましい考え方は捨てて、
網走や斜里と連動するような観光の方策を考える時期にきていると思う。




2月1日は日曜日。
通常であれば30人を超える来客が見込まれる。
なのにまたまた低気圧の接近で風雪が強まるとの予報。
だがどうやら今回の低気圧は、
釧路や知床方面に被害が集中するのではないかとの、
個人的かつ楽観的な予測に従い、
午前2時半に打ち場に降りた。
風は強いが雪はそんなに降ってはいない。
玄関前の積雪も30分程やれば方付く程度。
2.2キロ玉を二つ打つ。
大盛り、特盛りの注文が混ざったとしてもおおよそ35人前の蕎麦である。
そばを打ち終え、店内の掃除をし終わった頃から雪が付いてきた。
墓苑側の駐車場はあっという間に30センチを超える吹き溜まり。
何とか1時間かけて営業できるだけの分を除雪。
朝食を済ませ風呂に入り身支度をしている間にもどんどん状態は悪くなる。
店前の市道もほとんど行き交う車は無い。
7時過ぎにパートさん達に休んでいいよとメールする。
開店時刻の11時。
車から降りて足がぬからないぐらいの除雪をしてお客さんを待つ。
12時を過ぎても来客は無し。
6年目にして初坊主かと覚悟していたら、
1時少し前、旭川から来たというカップルさんが雪まみれになって入ってきた。
こんな天気の中本当に有難いことである。
それを最後にお客さんの気配が全く無くなり、
外の風雪もどんどん強くなる。
坊主を免れただけ良かったかと気を取り直し、
べた雪で重たくなった暖簾をしまう。
余った33人前の蕎麦はアルミホイルで包み冷凍。
2週間に一度作製する揚げ蕎麦の材料とする
店を始めた頃と比べ食材のロスがほとんど出なくなった。
毎日の生ゴミの量はお客さんの食べ残したもののみと言っていいくらいである。
これはちょっと自慢できるレベルではないかと思う。
要は食材の保存方法と仕込みの量の勘所、
そして一番大事なのは同じ食材を使っての品書きの充実である。
食べ物商売は本当に面白い。
知恵を駆使しての頭脳ゲームかもしれない。





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