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アベノミクスなんぞ、まったく関係ない日本の端っこのこの街は、
暖房のために灯油を買わなければならない時期が来ると、毎年客足が落ち込む。
11月はここ3年間で最低レベルの入り。
一桁の日が二日も続くとさすがに元気も無くなってくる。
商売やっていればこんな日もあるさと、パートさん達に明るく言って、
忙しい時には出来ないそこいら辺の大掃除をやるのだが、
それもその内やり尽くす。
すまないなと思いながら、定時前の早上がりで帰ってもらうこともしばしばだった。
灯油、ガソリンは高値安定。
おまけに来年の消費税増税を控え、節約の槍玉のトップは外食であることは仕方のないこと。
安さでお客を呼び込む土俵にはハナから立つ気は無い。
真っ当な食材を使い、化学調味料や添加物とは無縁の食べ物をご提供出来る最低限の値段でやってきた。
そうかと言って何も策を弄せずに手をこまねいている訳にもいかない。
12月になって少しお客さまも戻ってきた。
ここが勝負の時と、江戸時代からの伝統の蕎麦で挑戦することにした。
それは『花巻蕎麦』。
温蕎麦の上に最高級の海苔を揉んで散らす。
すぐさま蓋をしてお客様のもとへ。
蓋を開けると海苔の何とも言えない良い香りが立ち込める。
この香りを消さぬよう、薬味は葱も七味も使わない。
ワサビを少々汁に溶き召し上がって頂く。
冷たい蕎麦の海苔かけは、香りがそれぞれ主張し過ぎるという理由で品書きから外してた。
ところが温められた蕎麦と、その上に乗った海苔の香りは喧嘩をしないのです。
浅草海苔が今の東京湾で豊富に採れた江戸の時代。
どの様な組み合わせが美味い蕎麦につながるのかを、
昔の人たちは知っていたのでしょうな。
昨日の日曜日、丁度30名様のご来店。
『本日のおすすめ』のブラックボードに記載しただけで、『花巻蕎麦』7食のご注文をいただいた。
なお花巻という呼称は岩手の花巻とは関係がありません。
海苔のことを磯の華と言っていたことに由来するそう。
磯の華をまき散らす様子から花巻蕎麦と呼ばれるようになったらしい。
これを機会に昔からの味を再現してみたいなんて思っている。
田毎の月を表した月見蕎麦も良い。
四半分に切った海苔を敷き、その上に卵を割り入れる。
熱々の汁を掛けすぐさま蓋をする。
海苔は田んぼ、白身は黄身の月にかかるおぼろ雲。
何とも粋な蕎麦である。
鼻水のようなそこらの月見蕎麦とはまったく違うのである。
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