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当店の開店1年前に、街中にK庵さんが自家製粉の店を開かれた。
同じ事をやっていては経営が成り立たないと考え、
中休み無しの通し営業とした。
これがなかなか大変な事だとやってみて気が付いた。
多くの蕎麦屋は2時か3時ごろにいったん店を閉める。
その後、昼食を摂ったり夜の仕込をしたり、朝早い商売なので昼寝も出来る。
休みが無いということは、来客の合間を見て立ちながら蕎麦を掻きこみ、
朝にほぼ全ての仕込を済ませ、昼寝も出来ないということ。
思惑通り、休憩時間のままならない営業の方達や、
遠方からいらしてくれるお客様には、通しの営業は好評である。
だが止むを得ず『したく中』の札を出し一時閉める時がある。
先日も大根が無くなり買い物に出た。
4時ごろに戻ると同時に黒の軽が入ってくる。
『やれやれ、ちょっと待ってくださいね』と、
食べ損ねた昼食代わりのカップ麺と大根を抱えて車を見た。
年のころなら25,6の飛び切りの美人が降りてきて、
『お休み中ですか?』と。
『いえ!開けます!開けます!すぐ開けます!!』
大急ぎで鍵を開けてお通しした。
網走から出張でいらしたとのこと。
おろし蕎麦を召し上がった後、網走の蕎麦屋さんについて伺うと、
天都山中腹の『O』さんによく行くそう。
自分も大好きな店なので共通の話題で盛り上がる。
店主のNさんとは同じスポーツジムの仲間だという。
ジムに通う時間をつくるNさんの蕎麦屋生活に感心する。
近いうちにまた伺って、いろいろ教えていただこうと思う。


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