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パートさんたちと摂る昼食を「賄い」という。
以前はかき揚げを添えたり、新しいメニューを試したりと、
色々なものが厨房に並んだ。
だんだんと忙しくなり、今はそのような余裕が無くなった。
客足の切れ目に、蕎麦の切れ端が混ざったものを茹で、
辛味大根降ろしを入れた汁で、立ったままささっと手繰りこむ。
食べている途中でお客様が入る時もあるが、
そんな時は、すっかり延び切った蕎麦の味はこのようなものかと頂くことにしている。
辛味大根が当店の品書きに並んだのは約2年前。
それ以来殆どこの汁で毎度食べさせてもらっている。
これが飽きない。
江戸の昔、蕎麦が庶民の食べ物として流通し始めた頃、
薬味は葱と大根降ろしだった。
わさびは高価だったので、付けられるようになったのは随分後のことらしい。
その当時に使われた大根は、今の様に甘味が強いものではなくて辛かった。
この辛味成分を強くしたのが現在の親田大根や鼠大根のいわゆる辛味大根である。
辛さの成分は唐辛子などと同じカプサイシンと思っていたが間違っていた。
辛味大根の辛さはイソチオシアネートというものの仕事。
すり降ろすことにより大根の細胞が壊れて発生する分子だそう。
こいつがなかなかの働き者で、抗酸化防止をはじめとして、
消化作用、抗炎作用などに絶大な効果が認められている。
さらには非加熱で摂取することにより、ビタミンCを取り込むことができる。
体に良いことづくめの野菜なのである。
今のように化学的知識のない江戸の昔から、
当時の人たちは健康的な食べ方を自然と取り入れていたんですな。
舌が美味しいと感じることは体にも美味しいということ。
毎日きちんと出汁をとった味噌汁を食べ、おかずはその季節折々のものを素直に調理する。
そんな日常が正しい味覚の備わった舌を育てていたのです。
自分と一緒にずーっと賄いを食べているパートさんに聞いてみる。
味噌汁の出汁は何を使っている?
答えは「ホンダシ」。
一旦馬鹿になった舌はなかなか元には戻らない。
さて定休日の月曜、膀胱がんの手術を終え治療中のA牧師の見舞いに網走に行く。
あまり容態は良くないと聞いていたので恐る恐る訪ねると、
とんでも無く元気で、お子さん達の話やらの昔話に時間を忘れる。
ただ肝臓にも転移しているそうで、並みの人であれば落ち込むような状況である。
奥様共々すっかり神様に委ね切った明るさのようなものにこちらが元気をもらう。
どうか回復されますようにと、心底祈りながら帰途につく。




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