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いつもの様に3時過ぎには起き出し蕎麦を打っていた。
前夜、『にの字御膳』のお客様があったのであまり寝てない。
重たい体を引きずりながら三つ目の蕎麦の水回しが終わった5時。
突然、鐘の音が聞こえた。
ヨーロッパの古い教会の荘厳な鐘の音。
な、なんだと辺りを見回した。
ラジオもCDもかかってはいない。
いよいよ神様が迎えに来たかと思った。
この世の命の終わりは突然に来る。
いつそんなときが来てもいいと、65歳以降は心構えをしている。
癌の検査は受けたことが無い。
若い世代の癌検は必ず受けねばならないが、
歳を重ねれば癌はあちこちにある。
日常生活にさほどの支障を来たさなければ、
そのまんまでいい。
そんな自分に教会の鐘の音。
脳梗塞なんかの半身不随はゴメンなので、
お迎えの鐘の音であれば幸せこの上も無い。
だが音源判明。
いろいろ探し回った結果が、
前夜の『にの字御膳』のお客様の忘れ物、スマホの目覚ましアラームの音。
お前はもう少し生きて蕎麦を打ちなさいという天からの声か。
やれやれである。
もっと体を大事にという周りの声には、
てやんでぇ~という気持ちが先立ってしまうが、
でもこれが孫からの声掛けだと違うんですな。
素直にそうしようと思ってしまう。
不思議なもんです。
最近、『にの字御膳』のご予約が好調です。
鴨しゃぶの美味しさが口コミで伝わってきているのかなと思う。
単品でも2000円はする鴨しゃぶに、
前菜6品盛、蕎麦せいろ、甘み物、が付いて2500円です。
前々日までのご予約で承っております。











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2,3日前、玄関脇スロープの登り口に何本もの黒い筋状の跡を発見した。
ゴムを擦り付けたような汚れは洗っても消えない。
日曜日の営業中に『はっ!』と気が付いた。
あれは車椅子のタイヤの跡。
当店の敷地は鴻の舞の砕石を敷き詰めた未舗装。
冬期間の除雪作業でスロープ登り口に段差が出来てしまっていた。
こんな街外れの店まで大変な思いをして来られ、
辿り着いた挙句にこの段差である。
恐らく何回も試みられたのだろう。
向きの違うタイヤの跡がそれを物語っている。
バリアフリーはいまどきの店のうたい文句。
この店もそれを目指したが、
資金の制限があってスロープの設置のみにとどまった。
そのスロープがこの有様である。
どなたか分かりませんが本当に申し訳ありませんでした。
心からお詫びします。
早速砂利を入れ段差を無くす。
また、介助要請ベルの押しボタンを、
玄関戸脇からスロープ登り口の低い位置に移動。
お客様が残した汚れや痕跡は、
店に対する無言のサインかもしれない。
店主自ら掃除をする利点がこんなところにもある。

今回の休みはキーマカレーの仕込みで終わった。
6~7種類のスパイスを使う。
辛いのが好きなので、ついレッドペッパーなどの量が多くなりがちだが、
半分食べたとこで鼻の頭に汗が浮かぶ程度に抑えている。
いつも思うことなのだが、豚挽き肉の水分の量。
道内産で解凍品と表示されたものを使うのだが、
冷凍する時に水を振り掛けたんじゃねぇかというくらい、
炒めていると水分が出てきてびしょびしょになる。
この水気が臭みの元なので無くなるまで炒め倒す。
運動をさせない水太りの豚だからこうなるのかもしれませんな。


当店の開店1年前に、街中にK庵さんが自家製粉の店を開かれた。
同じ事をやっていては経営が成り立たないと考え、
中休み無しの通し営業とした。
これがなかなか大変な事だとやってみて気が付いた。
多くの蕎麦屋は2時か3時ごろにいったん店を閉める。
その後、昼食を摂ったり夜の仕込をしたり、朝早い商売なので昼寝も出来る。
休みが無いということは、来客の合間を見て立ちながら蕎麦を掻きこみ、
朝にほぼ全ての仕込を済ませ、昼寝も出来ないということ。
思惑通り、休憩時間のままならない営業の方達や、
遠方からいらしてくれるお客様には、通しの営業は好評である。
だが止むを得ず『したく中』の札を出し一時閉める時がある。
先日も大根が無くなり買い物に出た。
4時ごろに戻ると同時に黒の軽が入ってくる。
『やれやれ、ちょっと待ってくださいね』と、
食べ損ねた昼食代わりのカップ麺と大根を抱えて車を見た。
年のころなら25,6の飛び切りの美人が降りてきて、
『お休み中ですか?』と。
『いえ!開けます!開けます!すぐ開けます!!』
大急ぎで鍵を開けてお通しした。
網走から出張でいらしたとのこと。
おろし蕎麦を召し上がった後、網走の蕎麦屋さんについて伺うと、
天都山中腹の『O』さんによく行くそう。
自分も大好きな店なので共通の話題で盛り上がる。
店主のNさんとは同じスポーツジムの仲間だという。
ジムに通う時間をつくるNさんの蕎麦屋生活に感心する。
近いうちにまた伺って、いろいろ教えていただこうと思う。


9日の日曜日はすざましい混み様だった。
滝上町芝桜観光のお客様も相当数いらっしゃる。
いつもの時間ではなく、3時過ぎにクロネコさんが荷物の配達に来た。
あまりの車の台数にびっくりして出直したそう。
2時半には夜のご予約の8名様分を取り置き、売り切れ仕舞い。
この日は二人の孫の運動会。
応援に行けないジーサンに出来ることはこれだけと、
前の日からほとんど寝ないで『にの字特製唐揚げのみのオードブル』を作った店主は最初からフラフラ。
店を閉め、まかないを食べる頃には足が痙攣をし出した。
自分の体力の限界を知る。
気合を入れ直して夜の『天ぷら会席』の準備に取り掛かる。
お得意様の滝上町I『I』さんのご予約とあっては、お断りする訳にはいかなかった。
名古屋から移住してきた弟さんのお子さんの運動会の打ち上げだそう。
引き攣る足をかばいながら最後のデザートまで出し終えた。
『すべて美味しかったです!』とのお帰りの言葉に癒されるが、
シンクを見れば洗い物の山。
本日のお客様の総数47名様。
今年の新記録である。
ボーッとした頭に『明日やればいいしょっ!定休日だし!』と悪魔のささやき。
血液型はO型だけど変なところに几帳面な性格。
開店以来の自分に対する約束事、その日の汚れはその日のうちに片をつける。
当たり前のことだが、これが出来なくなったら商売の潮時だと思っている。
皿を拭きあげ、床掃除を終えたら10時をはるかに回っていた。
倒れこむ様にして眠っても翌朝3時には目が覚める。
朝日を浴びてピンク色に染まるスカイタワーや道都大跡地を眺めながらの仕込みの作業は至福のひと時。
フライヤーやガス台の掃除もすると、あっという間に月曜日は過ぎて行く。
蕎麦屋のくせに週休2日は休み過ぎだとよく言われる。
だが年齢を考えると1日の完全オフは譲ることが出来ない。
ゆるゆるのんびりとやっていこうという願いは、はるか遠くへ行ってしまった。
あと何年出来るか分からないけれど、
せいぜい体の管理に気をつけて、蕎麦を打ち続けていきたいと思う。
『達磨』と呼ばれる高橋邦弘蕎麦打ち名人。
1日に1000食以上打ったという逸話がある彼の姿勢は、
背中も腰も前方に曲がり、蕎麦打ちの基本姿勢が普段の姿になっている。
自分はどうか。
もともと姿勢はよくない。
それに加えること5年の蕎麦屋暮らし。
風除のガラスに映る横向きの姿は既に名人級である。
朝の3時の蕎麦打ちに始まり、7時の閉店までの作業は前のめりの仕事ばかり。
そのためだと思うが、最近足の裏が変化してきた。
常に体重がかかる指の付け根の辺りに、タコみたいのが2,3個できて腫れ上がる。
これが痛くてしょうがない。
おまけに歩行時のバランスが崩れてしまう。
週末の大忙しのときなど、狭い厨房で擦れ違う際によろけてパートさんに掴まってしまうことが度々。
『やだ!大将!スキンシップ多過ぎ!!』
なんて思われてるかもしれないが、言い訳するのも面倒なのでそういうことにしている。
体力勝負のこの仕事、長々と続ける気持ちはさらさら無い。
でもこの蕎麦を食べに来てくれるお客様がいる限り、
限界まで命を注ぎ込み蕎麦を打っていこうと思う。
そんな素振りは見せないけどね。
今回の休み、『トム様』の『オブリビオン』見てきました。
そこそこに良く出来た映画です。
『核』の問題について改めて考えてしまう。
福島原発の処理の先行きが見えぬまま、
原子力発電のプラントを海外に政府が率先して売り込むこの国の姿勢は変です。
蕎麦屋の姿勢は前屈みでも一向に構わないが、
国の姿勢は常に中立であらねばならない。
第二次世界大戦の際、東南アジアや中国、韓国に武力で侵略した事実を忘れてはならない。
福島の廃炉の行く末が決まらぬまま、
原発マネーという存在に後押しされ、中近東に原子力発電所を受注させる今の政策は、
戦前のこの国の姿に重なって見えて仕方が無い。
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