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左右の腕の力が極端に違う。
圧倒的に右が強い。
これは蕎麦を打つ上ではなはだ都合が悪い。
延しの作業なんぞは、よほど注意をしないと麺体が左方面にねじれてしまうのです。
左手に力を入れ、左右のバランスをとるやり方で打っていました。
ところがそんな力を込める打ち方は結構疲れる。
蕎麦屋稼業を長く続けるにはなんとかせにゃいかん、
あれこれ考えていると先日パッとひらめきました。
いっそ力抜いちゃおう~!
右も左も腕の力を抜き、49キロの体重をすっと麺棒に乗せる。
3年目にして脱力系蕎麦打ちに開眼。
一皮剥けた蕎麦が打てるようになった気がするのですが、
いかがでしょうか?

世界中で唯一つ、流氷を見ながら蕎麦を手繰れる店。
『にの字』の窓から見える流氷、今年は凄いです。
勢力が強いせいかベターッとした白ではなく、
相当沖合いの方まで白がギザギザしている。
ぜひぜひ今のうちに見に来てくださいますように!!


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初めての蕎麦屋に入ったときには、
その実力の程を知るために、
『かけ』と『せいろ』を頼むという蕎麦通が多い。
そんな注文が入ると店主のほうも、
『おっ!何者!!』と厨房の暖簾の陰から、
鋭い視線を送ったりしちゃいます。
開店当初はそんなお客様が見えられると少々緊張もしたのですが、
今は『たくさん使ってくれてありがとねぇ~!』
と感謝こそすれ、構えてしまうことは無くなっちゃいました。
だいたい蕎麦屋の力量なんてぇもんは、
『せいろ』1枚食べれば分かります。
んで、気の効く店なら食べ終わる頃に熱々の蕎麦湯が出てくるので、
残った汁に、慎重に味見をしながら蕎麦湯を入れ、
かけ汁の濃さにします。
そこにとっておいた蕎麦を入れると、なんとかけ蕎麦の出来上がり。
ただ単に濃いだけの汁ではなく、
良い鰹節を使い、きちっと出汁を取った力のある汁は、
蕎麦湯で割っても水っぽくならずに同じ味で伸びるのです。
今度お初の店に行ったなら、ぜひそんな食べ方をしてみてください。
『お客さん!なかなかやりますなぁ~。』
なんて言われるかもしれません。


先日久し振りに師匠が登場した。
『最近の蕎麦、ちぃーと歯ぬかりしとらんかぁ~』。
言われる前に気になっていました。
当店が目指す江戸前蕎麦の本流。
くちゃくちゃ噛まなければ呑みこめない蕎麦ではなく、
噛まなくてもいい蕎麦。
一気呵成に手繰れる蕎麦が一番旨い。
噛んで食べる田舎蕎麦を否定するわけではありません。
それはそれで美味しいと思うのですが、自分の好みではない。
『あらよっ!』とお出しして、『あいよっ!』と3分程で食べていただける最適の蕎麦。
噛んで発生する蕎麦の香りではなく、
喉元を過ぎる辺りで『おっ!』と感じられる細めの蕎麦。
そんな蕎麦を食べていただきたくて3年間やってきました。
ところが繋がりを重視するあまり、
棒練をはじめとする練りが過ぎているんじゃないかと。
練が過ぎると粘りが出る。
同じ細さでも打ち方によって歯ぬかりがします。
サクサクと歯に当たり、
少々歯を押し返す腰の強さが理想です。
打ち方を変えてみました。
今んとこ師匠は何にも言ってくれません。
しばらくこのやり方でお出ししていきます。
どんなご意見、ご感想でも言っていただければ助かります。
隣町のT町からいらしてくれるIさんご夫婦、
蕎麦前の日本酒から始まり、(奥様はハンドルキーパーです!)
天ぷら盛り合わせ、せいろ、締めのわらびもちと、
まさしく『にの字』のすべてを召し上がってくださるお客様です。
先日ご主人がこんな事をおっしゃった。
『蕎麦は一気呵成に食べなきゃいけないんだけど、
僕は食べるのが遅いんでなかなかそうは出来ないんです。
でも食べていくうちに蕎麦の香りが強くなるような気がするんですよねぇ~。』
『ご主人、蕎麦食いの免許皆伝です!!』とお答えしました。
蕎麦の香りは気をつけていなければ分からないほど微かなものです。
そこいら辺のソバ屋さんの水切りが悪いびしょびしょの蕎麦では水の匂いしかしない。
香りが一番強くなるとき、それは蕎麦の表面の水が切れた一瞬。
せいろの注文が入ると、『にの字』では洗い上げて振り笊に入れた蕎麦をこれでもかというほど振り切ります。
一番良い状態で食べていただきたいと思っているからです。
香りもですが、きちっと水切りがされた蕎麦の特色。
それは蕎麦がのびないこと。
蕎麦がのびる原因は表面の水気を吸うからです。
今もあるかどうか分かりませんが、
函館本線の長万部駅に蕎麦の駅弁がありました。
経木の折りに入った蕎麦を冷たいつゆで食べるのですが、
箸でつまみあげるとごそっと塊で持ち上がるので、
一緒に買い求めたお茶を振りかけてほぐしながら手繰るんです。
旅行という特別な場面のせいもあったのでしょうが、
自然に水切れが出来ていたためか、そこそこに美味しかった記憶があります。
ちなみに、洗い終えた蕎麦を締めるためにかける水を化粧水といいます。
当店では良水と言っていいレベルの紋別の水道水を、
さらに浄水器にかけて使っています。
湧水に近い水の香りと蕎麦の香り。
季節柄、温かい蕎麦の注文が多いこの頃なんですが、
そんなことに思いを馳せながら、
せいろを手繰るなんてぇ~のも粋なもんですよ。
新しい1年が始まりました。
昨年より長い正月休みを摂り、8日土曜日からの営業です。
ちょっと休み過ぎかなと思いましたが、
厨房の床の再塗装という特殊事情がありました。
動線が集中している箇所の損傷が激しく、
汚れが落ちにくいなどの弊害が出てきたため、
塗り直すことにしたのです。
耐久性を考えると水性塗料より油性ということになり、
シンナー臭を抜くためにも時間が必要でした。
2日の朝から工事が始まり、翌日の午前中に終わりました。
出来上がりは当然のことながら見事!
プロの仕事です!!
工事代金のことを計算すると余程自分でやろうかなと思ったんですが、
色合わせや耐久性を考えると専門家に任せちゃぉ!
と相変わらずのめんどうくさがり家の結論でした。
リノニュウムの床の様に綺麗に仕上がった床面に立ちながら、
大晦日にお渡しした年越し蕎麦のことを考えました。
集中して打ったつもりですが何せ大変な数です。
麺線の乱れ、あるいは麺がつながった『いかだ』は無かったかとか、
プロとして、職人として恥ずかしくない蕎麦をお渡しできたのかなと。
4年目の『にの字』の目標。
それは『初心に帰る』こと。
3年間の実績を心の支えにしながら、
行き届かないところを発見し修正する、
そんな毎日の連続になればいいなと思ってます。
昨日よりもっと旨い蕎麦をお出ししたい!!
蕎麦バカ『にの字』を今年もどうぞよろしくお願いいたします。






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