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『九月になれば』、ビリーボーン楽団の演奏が有名なJAZZの名曲。
ロックハドソンとジーナロロブリジーダ主演の映画の主題曲だ。
平日で30名近く、週末は40名を超えるミシュラン狂想曲が続いている。
だがこの混雑は8月までと見ている。
秋風が吹き始める9月になれば、いつもの『にの字』に戻る予想。
同じ戻るにしても少しでも上向きで戻りたいもの。
今、30分以上の空き待ちを辛抱してくださるお客様に、
もう一度再訪していただくこと。
これに尽きると思う。
旨い蕎麦を作り続けることは勿論のこと、
店が醸し出す風情もお客様を引き付ける重要な要素。
風情とは2年や3年で身に付くものではない。
長い時間を掛けて店とお客が創り上げるもの。
5年という時の積み重ねは、この店を芳しい情景に仕立て上げてくれているのだろうか。




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蕎麦湯の飲み方でお客さんの『蕎麦度』が分かるような気がする。
葱は蕎麦湯のために取って置く。
わさびも半分ほど残してある。 
蕎麦猪口のもり汁にちょうど見合う量を湯桶から注ぐ。
最初のうちは何も加えず汁の伸び加減を味わい、
後半は葱とわさびを入れ蕎麦屋のコンソメをこしらえる。
そんな蕎麦湯の楽しみ方を知っているお客さんがいると嬉しくなってしまう。
蕎麦湯は蕎麦の茹で汁。
当然ながら開店直後はさらさらのただのお湯。
だから当店は蕎麦打ちの際に出る切れっ端を使い別製で用意する。
蕎麦に含まれるビタミンB群やルチンなどの栄養素は水溶性だそう。
最後に蕎麦湯で締めるという食べ方は正に理にかなっているわけで、
昔の人達の生活の知恵に脱帽です。
世界中で一番シンプルな食べ物の蕎麦、
そんな蕎麦にほっとひと時の和みの時間を添えてくれる蕎麦湯。
『仏のミルク』と評した方がいるそう。
言い得て妙ですなぁ~。

学生時代幾度かの引越しをしたがいづれも小田急沿線だった。
駅隣のOXストアーで鯵フライをよく買った。
本当は豚カツを食べたかったのだが、値段は確か鯵フライの3倍ほど。
迷う振りをして買うのは鯵フライ1枚。
相模大野のOXストアー惣菜コーナーに『ぽんこちゃん』という新潟出身の女の娘がいた。
丸くて色白でちょっと垂れ目の少し狸顔があだ名の由来。
アパートに帰って開けてみると2枚入っている。
ガラスケース越しに二言三言話を交わすだけだったが、
新潟沖大地震で実家が被害を受けたと帰郷してしまった。
自分より三歳以上年上だったので今は70近くのおばあちゃん。
元気でしょうかね。
ところで鯵フライには絶対醤油である。
皮と身の間に残る血合いの生臭さを消すのは醤油。
困るのは添え物のキャベツだ。
千切りキャベツには絶対ソース。
キャベツに醤油が掛からぬよう、鯵にソースが掛からぬよう、
境目をキッチリつけながらちまちま食べるのも、
鯵フライの楽しみ方のひとつなんですな。

ゴールデンウイークが終わった。
営業日6日間のご来店お客様の総数250名。
1日平均40名様を超える。
入店出来ず帰られた方は相当な数になっている筈。
さすがに疲れました。
こんな時こそ気を引き締めなくちゃなんねぇ~と、
連休最後の日曜日、パートさんを集めて訓話みたいなもんをやった。
『好事魔多し』ってことわざ知ってるかと聞いてみると、
『分かりませーん』という答えや、
『コウジっていう人に悪魔のように悪い人が多いっていう事ですか!?』
まっ、何をかいわんやである。
とにかく気を引き締めて行こうと声を掛け合いながら無事に乗り切った。
予想をはるかに超えるお客様に、いろんなものの仕込みの数が間に合わない。
両面に焼色を付けなければならない鴨葱も片面だけで勘弁してもらった。
忙しくなればなるほど作業台やガス台、そしてフライヤーの清掃には神経を使う。
たとえばガス台。
こぼれた汁を拭かずに使い続けると、やがて焦げの臭いがしてくる。
通常の調理場にはあってはならない臭い。
味を判断する上での嗅覚を狂わせてしまう。
汚れたらすぐ拭く。
目の回るような忙しさの中でも、
この一手間をいとわない気持ちが旨い蕎麦に繋がる。


めったに漫画を読まない自分が全巻揃えたいものがある。
安部夜郎作『深夜食堂』。
夜0時から翌朝7時まで開けている食堂が舞台。
メニューにあるのは豚汁定食のみだが、客が希望するものは何でも作る。
たこウインナー好きなやくざとか、個性豊かな連中が繰り広げる食べ物を軸にした人情劇場である。
これがなかなか泣ける話ばっかりなんですなぁ~。
大学1年の頃、同伴喫茶という怪しげな喫茶店のボーイのアルバイトをやった。
店が終わるのが夜中の1時ごろ。
同じ学校で1年先輩の西條さんというバイト仲間にいつもメシに誘われた。
行くのは決まりのラーメン屋。
彼はラーメン定食か野菜炒め定食。
ズボンのポケットには何枚かの小銭しか無い。
『自分あまり腹空いてないっすから』と言いながらメニューの中で一番安いライスを注文するのが常。
小丼によそわれたご飯を掻き込んでると、
『喉、つっかえるぞ』と具の入っていないスープを出してくれた。
このスープが滅法美味かったんですな。
『深夜食堂』のコの字形カウンターに自分と先輩が座っている。
タイムスリップ。

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